日本ボクシング連盟主催の第一回ボクシング日本代表選手オンライン講座が18日、ロンドンオリンピック金メダリストでWBA(世界ボクシング協会)世界ミドル級チャンピオンの村田諒太(帝拳)を講師に招いて行われた。新型コロナウイルス感染拡大を受けて、今年開催される予定だった東京五輪は1年間の延期が決まった。これに伴い、選手の調整にも影響が懸念されるが、ゴールドメダリストからは心強いメッセージも贈られた。
■村田諒太選手のコメント
「多くの質問をいただきましたが、1つは、自分の人生だから、自分が後悔ないようにやるべきだと思います。成功しても、失敗しても、責任は自分です。コーチでも監督でも、誰も責任は取ってくれません。自分が納得いくように練習するべきです。また、正解、方法論を求める(これは必要なのか等)必要もなく、逆に、「何のためにやるのか」を大切にしてください。フィジカル面にしても、「筋力を鍛える」ことと「自分に合った使い方なのか」ということ、それでもフィジカルで勝てないのなら「フィジカルで勝負する」というのではなく、「違うところで勝負をしてみる」など、行き詰まった時は、発想の転換が必要です。アマチュアの選手達、意識が高かったように思います。群雄割拠の中、日本代表を勝ち取ったということは、世界に通用するということ、自信を持ってください。オリンピックは人生を豊かにするチャンスをくれます。それぞれの目標に向かって、頑張ってください」
●オリンピックは、出場することで満足してはだめ。メダル獲得は大切ですが、メダルでないと人生が変わりません。メダル獲得を目指して欲しい。
●どんな試合になろうとも、泥臭くても構わない。勝たなければだめだ。
●オリンピック前に十分な体調でもなかったし、最高の状態ではなかった。しかし、後悔のないように、自分の人生です。泥臭く勝ちに行きました。
●オリンピックの時は、笑顔をつくってリラックスすることを心掛けましたが、今は緊張しているときは緊張している顔をしてもいいと思っています。自分のペースが大切だと思っています。心と心を戦わせないで自然体で試合に臨むことが大切だと思っている。
●日本の選手はレベルが高い、自分を信じて頑張って欲しい。
1つ良い話を
「息子が、滑り台を逆走して上まで行こうとしていましたが、なかなか登りきれず、嫁が、『ゴールがもっと上だと思って、走り抜けてみなよ』と言ったら、簡単に登り切りました」 こういった精神も大切かなと思います。皆様のご活躍を期待しております。お互い頑張りましょう!