FISTS OF GOLD2

中国マカオで27日、米国・トップランク社の主催によるアジア進出興行第二弾、「FISTS OF GOLD2」(金の拳2)が行われた。
IBF世界フェザー級、WBA&WBO世界フライ級のダブル世界タイトルマッチに加え、メインでは五輪連覇のゾウ・シミン(32=中国)が注目のデビュー2戦目のリングへと向かった。

IBF世界フェザー級タイトルマッチ
○エフゲニー・グラドビッチ(露/米)
12R判定(3対0)
×マウリシオ・ムニョス(亜)

　試合開始から前に出た王者のグラドビッチは短期決着を狙うかのように挑戦者ムニョスを攻め立てた。これに対し、ムニョスも徐々にリズムを掴んで、打ち返し乱打戦へと展開していく。時折いいパンチが当たり反撃のチャンスを狙うムニョスだったが、王者のコンビネーションとスタミナを前に失速していき、試合後半からは耐えることで精一杯となった。採点はひとりが120-108、残るふたりは119-109の大差の判定で王者を支持。初防衛に成功したグラドビッチは17戦17勝(8KO)。敗れたムニョスは30戦26勝(12KO)4敗となった。

WBA&WBO世界フライ級タイトルマッチ
○ファン・フランシスコ・エストラーダ(メキシコ)
12R判定(3対0)
×ミラン・メリンド(比)

　4月におこなわれたマカオ大会で前王者のブライアン・ビロリア(比/米)に勝利し新王者となったエストラーダ。王者は1ラウンド終了間際にメリンドの左フックを顎に受けて、ぐらつく。これはゴングに救われたが、王者のピンチから試合は始まった。その後、エストラーダは立て直し、中盤までにはほぼ互角の戦いを展開した。中盤以降、少しづつペースを掴んでいった王者は、11ラウンドにカウンターの右ストレートでメリンドからダウンを奪ったが、こちらもゴングに救われた。試合は判定に委ねられ、採点は117-109がひとり、ふたりが118-109で終わってみれば大差で王者を支持した。初防衛に成功したエストラーダは27戦25勝(18KO)2敗。敗れたメリンドは30戦29勝(12KO)1敗と初黒星を喫した。

フライ級6回戦
○ゾウ・シミン(中国)
6R判定(3対0)
×ヘスス・オルテガ(メキシコ)

　五輪連覇のゾウ・シミンが前回に続きメインで登場。4月のデビュー戦からはスタンスがプロ仕様に変化するなど、フレディー・ローチ・トレーナーとの成果が垣間見られた。ゾウは試合開始と同時にスピードを活かしたボディ打ちで19歳のオルテガを苦しめた。しかし、オルテガも負けじとゾウの隙を付いて時折パンチを当てていく。終盤は打ち合いを転じるが、両者決め手にかき判定へ。採点は三者ともに59-55の3対0でゾウがデビュー2戦目も勝利した。