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[前日計量]2018.10.11

激闘必至! Sウェルター級とSバンタム級

 来年のチャンピオンカーニバル出場を懸けたランキング上位陣による6階級の挑戦者決定戦が明日12日、後楽園ホールで開催される。その前日計量が都内の日本ボクシングコミッション本部事務局で行われ、Sウェルター級の斉藤幸伸丸(アべ)と松永宏信(横浜光)、Sバンタム級の中川麦茶(角海老宝石)と岡本ナオヤ(東拳)が意気込みを語った。
40歳でチャンピオンになると斉藤
 リミットの69.8kgを200gアンダーでパスした1位の斉藤は、「今回は早めに体重を落としたから、過去と比べてもかなり調子いいんじゃないかな」とコンディションの良さをアピール。これまでウェルター級とSウェルター級で日本王座、東洋太平洋王座に計7度挑戦し、来年の2月で40歳の誕生日を迎える古豪は、「この歳でチャンピオンになったら凄いでしょ。ボクシング界に名を残しますよ」と決意を示した。今年に入りジムを移籍し心機一転を図った斉藤は、8度目の挑戦に名乗りをあげられるのか――。
勝つのは自分と松永
 一方、元WBOアジアパシフィック同級王者で2位のサウスポー松永は、今年1月に怪我から復帰後は2連続KO勝ちと完全復活。100gアンダーで秤を降りると、自身の倍以上のキャリアを誇る斉藤を「僕がデビューをする前から活躍してきたキャリアのある選手」と称えながら、「でも勝つのは僕。全力でぶつかり、自分の力を出し切って勝ちます」と自信を示した。
 松永は経験値で上回る斉藤に臆せず、序盤からアグレッシブに仕掛けてくるはず。斉藤がこのプレスにどう対応するのかが見ものだ。この試合の勝者は、正規王者・新藤寛之(宮田)と暫定王者・渡部あきのり(角海老宝石)の間で争われる統一戦の勝者に来年のチャンピオンカーニバルで挑戦することになる。
岡本に麦茶を渡した中川
 また、Sバンタム級で2年連続2度目の挑戦者決定戦出場となる1位の中川は、昨年の決定戦で元日本王者の石本康隆(帝拳)に1ポイント差の判定1-2で敗退したが、この悔しさをバネに再起後2連続KO勝ちで再びチャンスを掴んだ。リミットの55.3kgでパスした中川は、計量後に用意してきたペットボトルの麦茶を岡本に渡し、「飲ませるのは今日だけ。明日は飲ませない」と先制攻撃。「明日は相手に付き合わず、自分のボクシングをする。来るならくるでカウンターを合わせてやる」と闘志を燃やした。
自分のボクシングを貫くと岡本
 対し、昨年7月に階級を上げると10月に日本・OPBFランカーの渡部大介(ワタナベ)を衝撃の初回KOで葬り一気に浮上。今年2月には現日本バンタム級王者の齊藤裕太(花形)を判定で破りブレイクした2位の岡本。この勢いで来年のタイトル挑戦に弾みをつけたい苦労人は、100gアンダーの55.2kgでパスすると「相手の上手さにごまかされないよう、自分のボクシングを貫き通す。初回から行きますよ。明日になったらどっちが強いか分かる」と拳を握った。
とにかく明日に懸けると中川
 キレのある右ストレートを持つ175cmと長身の中川は、リングを動き回ってその右を生かす展開に持ち込みたい。一方の岡本は破壊力のある右フックが魅力だが、このところは足を使ってのボクシングにも磨きがかかる。はたしてどちらの右が先に炸裂するのか、序盤から目が離せない展開になりそうだ。

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