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12日(日本時間13日)、米国ネバダ州ラスベガスのMGMグランドガーデン・アリーナではティモシー・ブラッドリー(30=米)対マニー・パッキャオ(35=比)のWBO世界ウェルター級タイトルマッチをメインとするイベントが開催された。前座ではカビブ・アラクベルディエフ(31=露)対3位ジェシー・バルガス(24=米)のWBA世界スーパーライト級タイトルマッチ、さらにWBO世界ライト級1位レイムンド・ベルトラン(32=メキシコ)対IBF世界スーパーフェザー級9位アラシュ・ウスマニー(32=アフガニスタン/カナダ)のNABO北米ライト級王座決定戦が行われた。
[WBA世界スーパーライト級タイトルマッチ]
○ジェシー・バルガス(米)
12回判定(3対0)
●カビブ・アラクベルディエフ(露)
[NABO北米ライト級王座決定戦]
○レイムンド・ベルトラン(メキシコ)
12回判定(3対0)
●アラシュ・ウスマニー(カザフスタン/カナダ)
○ジェシー・バルガス(米)
12回判定(3対0)
●カビブ・アラクベルディエフ(露)
[NABO北米ライト級王座決定戦]
○レイムンド・ベルトラン(メキシコ)
12回判定(3対0)
●アラシュ・ウスマニー(カザフスタン/カナダ)
サウスポーのアラクベルディエフがリング中央で構え、バルガスが右サイドに動きながらスピードのあるワンツーで先手をとるというパターンでスタート。しかしラウンドを重ねるごとに徐々に王者の圧力が強まり、バルガスは可動範囲を狭められてしまうことになった。中盤になると主導権はアラクベルディエフに移り、挑戦者は後手に回る場面が多くなった。ときおりバルガスも左アッパーを突き上げるが単発で、一気に攻勢に転じるまでには至らない。8回、バッティングで王者の左目上が切れ、鮮血が滴り落ちた。9回、再びドクターの診断を仰いだアラクベルディエフは圧力を強めて出たが、バルガスも右を返すなど譲らなかった。10回、王者は右でバルガスをふらつかせ、終盤には左右をまとめて優勢を印象づけた。最終回、ともに貴重なポイントをゲットしようとパンチを交換して戦いを終えた。
競った内容だったが、採点は二者が115対113、もうひとりも117対111で新王者誕生を支持した。バルガスは24戦全勝(9KO)、2度目の防衛に失敗したアラクベルディエフは20戦19勝(9KO)1敗。
競った内容だったが、採点は二者が115対113、もうひとりも117対111で新王者誕生を支持した。バルガスは24戦全勝(9KO)、2度目の防衛に失敗したアラクベルディエフは20戦19勝(9KO)1敗。
WBO世界ライト級1位にランクされるベルトランは、これをクリアして王者テレンス・クロフォード(米)への挑戦を確定させたいところ。一方、1週間前になってローマン・マルチネス(プエルトリコ)の急病によって代役として出場が決まったウスマニーにとっては、1位を食って一気に上位進出を狙う好機だった。攻撃型のベルトランがプレッシャーをかけ、ウスマニーが後退しながら忙しく手を出すという展開で始まった。3回、ベルトランが攻勢を強めるとウスマニーは守勢に回る場面が増え、苦しい状況に追い込まれた。 圧力をかけるベルトランがボディにもパンチを散らし、ウスマニーが折々で抵抗するという大まかな展開は中盤も変わらなかった。ジャッジ泣かせのラウンドが続くなか、終盤に入るとウスマニーの方が軽打を含めたヒット数では上回っていたように見えた。
採点は118対110がひとり、残る二者は117対111、3対0でベルトランに軍配が挙がった。クロフォードへの挑戦に前進したベルトランは36戦28勝(17KO)6敗1分、3戦連続で勝利を逃したウスマニーは23戦20勝(10KO)2敗1分。