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WBA、WBC世界スーパーライト級王者ダニー・ガルシア(25=米)対マウリシオ・エレラ(33=米)のタイトルマッチ12回戦は15日(日本時間16日)、プエルトリコのバヤモンで行われた。ガルシアが5度目の防衛を果たしたのか、それともエレラが番狂わせを起こしたのか。前座ではファン・マヌエル・ロペス(30=プエルトリコ)対ダニエル・ポンセ・デ・レオン(33=メキシコ)という元2階級制覇王者同士の再戦も行われた。
ガルシアに軍配
○ダニー・ガルシア(米)
12回判定(2対0)
●マウリシオ・エレラ(米)
12回判定(2対0)
●マウリシオ・エレラ(米)
ダニー・ガルシア
8対1のオッズで圧倒的にガルシア有利とみられたカードだが、意外にも王者が大苦戦を強いられた。サイドに動きながら左ジャブを多用して巧みに試合を組み立てる挑戦者に対し、ガルシアはアミール・カーン(英)やエリック・モラレス(メキシコ)を屠った左フックを中心にパワーで押し切ろうとして雑な攻撃を繰り返した。コーナーについたトレーナーを務める父親の指示で組み立てを変えようと試みたが、なかなか思ったような展開に持ち込むことはできなかった。途中から鼻血を流し、目の周辺も腫れるなど、厳しい戦いが続いた。それでもパワーには歴然の差があり、8回を終了した時点で公開された採点はひとりが77対75で挑戦者リードだったものの、残る二者は78対74でガルシアを支持していた。11回、ガルシアは疲れのみえるエレラを捕え左右の連打を浴びせてダメ押し点をゲットしたかと思われたが、最終回にはエレラも反撃。どちらが勝ったか分からないまま試合は終了した。
採点は116対112で二者がガルシアの勝利を支持、もうひとりは114対114のイーブンだった。圧勝が予想されたなかでの接戦だっただけに一層、苦戦が目立ったかたちとなったガルシアは「エレラは優れた選手だが、真の王者は私だ」と勝利をアピール。遠からずウェルター級に上げる考えがあることも明かした。28戦全勝(16KO)。一方のエレラは「私が勝っていたと思う」と、残念そうだった。24戦20勝(7KO)4敗。
ロペスが逆転のTKO勝利
アンダーカードで行われた元2階級制覇王者同士のスーパーフェザー級10回戦、ファン・マヌエル・ロペス(プエルトリコ)対ダニエル・ポンセ・デ・レオン(メキシコ)は、ロペスが2回2分44秒TKO勝ちを収めた。サウスポー同士の一戦は予想どおりスリルに富んだ展開となった。2回、まずポンセ・デ・レオンがカウンターをヒットしてダウンを奪う。再開後、今度はロペスが右フックを浴びせてダウンをお返し。これで形勢が大きくロペスに傾き、再開後にボディにパンチを集中して2度目のダウンを奪う。立ち上がったライバルに対しロペスはさらに左右を連打。ここでルイス・パボン・レフェリーが割って入った。6年前の初回TKO勝ちに続いて返り討ちにしたロペスは37戦34勝(31KO)3敗。ポンセ・デ・レオンは51戦45勝(35KO)6敗。
また、同じく前座に出場したミドル級の世界ランカー、ダニエル・ジャイコブス(米)は、元世界ランカーのミルトン・ヌニェス(コロンビア)に1回2分25秒TKO勝ちを収めている。3度のダウンを奪って圧勝したジェイコブスは28戦27勝(24KO)1敗。ヌニェスは37戦26勝(24KO)10敗1分。