メイウェザー収監延期

　2010年に起こした家庭内暴力に関する判決で、今年1月6日より90日間の刑務所暮らしが決定していたWBC世界ウェルター級王者のフロイド・メイウェザーJr.の収容開始時期が延期されることとなったと米国メディアが伝えた。

　今年5月5日にラスベガスMGMにて、試合をすることが予定されているメイウェザーの弁護士は、この興行によって$100million(=約78億円)以上の地域経済効果が見込まれること、その試合による怪我などからのリカバリー期間などを考慮し、刑務所への収容を6月1日にするよう申し入れし、これが受け入れられたとのこと。

　ボクシングファンを始め、多くの格闘技ファンも注目するWBO世界ウェルター級王者のマニー・パッキャオとの世紀の一戦に期待が寄せられるが、一部の米国メディアでは、パッキャオのプロモーターであるトップランク社ボブ・アラム氏は、「パッキャオの次戦は6月が理想的」と話すなど、現時点では消極的と見られると報道している。

　ボクシングのマッチメイキングに関しては、対戦する両者のコンディションはもとより、ファイトマネーや会場、テレビ放映権利をはじめ、プロモーション活動に関する取り決めなどクリアするべき多くの課題がつきものである。

　特にラスベガスを中心とする米国ボクシング界は、多くのビッグマッチを興行ではなく産業という位置づけで多くのビジネスを巻き込むため、ある程度のめどが立つまでは、軽々に関係者の口からファンや周囲へのリップサービスは聞こえてこない。穿った見方をするならば、ボブ・アラム氏が口をすぼめたのは、交渉の席に着く準備があることを暗に示しているのかもしれない―。2012年は明けたばかり、良い初夢から目を覚まさずにいられないものか―。