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WBO(世界ボクシング機構)ヘビー級王者ジョセフ・パーカー(25=ニュージーランド/米)が人気を集めている。といっても、ランカーたちの、という注釈がつく。パーカーは24戦全勝(18KO)という戦績を誇る強打者だが、戴冠試合と2度の防衛戦はいずれも凡戦のすえの判定勝ちという結果に終わっており、ランカー陣にとっては与し易い王者として標的になっているのだ。次戦は未定だが、対戦候補として4人の名前が挙がっている。
24戦全勝(18KO)のパーカー
パーカーは昨年12月、アンディ・ルイス(メキシコ)との決定戦を僅差判定で制して王座を獲得。今年5月の初防衛戦は元スパーリング・パートナーのラズワン・コヤヌ(ルーマニア)に判定勝ちを収め、9月のV2戦では指名挑戦者のヒューイ・フューリー(英)を2対0の判定で退けた。いずれもアピールに欠ける拙戦だった。そのパーカーは現在、WBA(世界ボクシング協会)スーパー王座とIBF(国際ボクシング連盟)王座を持つアンソニー・ジョシュア(英)との統一戦を計画しており、両陣営が下交渉を行っている。パーカーは「ジョシュアとは相性がいいと思う。戦えば彼をKOできると思う」と自信をみせるが、一方で「もっと報酬額をアップすべきだ」とも明かしており、そう簡単に統一戦が決まるとは思えない。
現実的なのが昨年3月から5月まで“幻のWBA王者”だったルーカス・ブラウン(豪)との対戦だ。戴冠後にドーピング違反が発覚したため王座を剥奪されたブラウンは現在、WBOではノーランクだがWBC(世界ボクシング評議会)では14位に名を連ねている。38歳という年齢は気になるところだが、戦績は25戦全勝(22KO)と立派だ。すでにオーストラリアのシドニーかメルボルンで対戦することで内定との噂もある。
今月4日に東洋太平洋とWBOアジア・パシフィック王座を防衛した藤本京太郎(角海老宝石)もパーカーへの挑戦を希望している。一時は年末にも実現かという期待もあったが、これは流れたようだ。
こうしたなかパーカーの共同プロモートを務めるトップランク社は、元ランカーのブライアント・ジェニングス(米)の挑戦を計画している。ジェニングスは12月9日に次戦が組まれており、これをクリアすることが大前提となっている。トップランク社は来年3月10日という具体的な日程を出してパーカー対ジェニングス戦を推している。はたして誰に白羽の矢が立つのか。