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[海外ニュース]2017.5.3

残り物に福があった

 アンソニー・ジョシュア(27=英)対ウラジミール・クリチコ(41=ウクライナ)のIBF(国際ボクシング連盟)およびWBA(世界ボクシング協会)ヘビー級タイトルマッチは先月29日、英国ロンドンのウェンブリー・スタジアムで行われたが、この試合は米国でも放送された。既報のとおり生中継したショータイムは平均65万9000件の視聴件数だったが、当日夜に再放送したライバル局のHBOは73万8000件だったことが分かった。

勝ったのはジョシュアと

 ジョシュア対クリチコは米国での放送権に関してもビジネス上の争奪戦があった。ジョシュアと契約を交わしているショータイムと、クリチコの試合のほとんどを放送してきたライバル局のHBOが権利を争ったのだ。結果として生中継の権利をショータイムが握り、米国時間の昼に放送した。その数字が平均で65万9000件、ピーク時に76万3000件だった。HBOテレビは当日夜に再放送し、こちらは平均で73万8000件、ピーク時には89万件に達したという。リピートがこれだけの数字を稼ぐのは珍しいことといえる。ゴールデンタイムでの放送になったこと、試合がドラマチックだったことが情報として流れたことなどが好影響を与えたと考えられる。残り物に福があったということか。ジョシュア対クリチコの再戦が行われる際はHBOが生中継、ショータイムが再放送にまわるという交換条件があるともいわれている。

 ちなみにHBOテレビは15年11月にドイツで行われたクリチコ対タイソン・フューリー(英)を生中継したが、そのときは平均で103万8000件の視聴件数を記録している。また、今年に限ってみれば4月8日に米国メリーランド州オクソンヒルで行われたワシル・ロマチェンコ(ウクライナ/米)対ジェイソン・ソーサ(米)のWBO(世界ボクシング機構)スーパーフェザータイトルマッチが、HBOテレビで平均83万2000件、ピーク時88万6000件をマークしている。

 なお、ジョシュ対クリチコは英国では20ポンド(約2900円)でペイ・パー・ビュー(PPV=有料視聴)放送されたが、その契約件数は150万件を超えたと報じられて吏いる。

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