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16日(日本時間17日)、米国ニューヨークのバークレイズ・センターではヘビー級のダブル世界戦が行われた。WBC王者デオンタイ・ワイルダー(30=米)対アルツール・スピルカ(26=ポーランド)、ビャチェスラフ・グラツコフ(31=ウクライナ/米)対チャールズ・マーティン(29=米)のIBF王座決定戦の2試合。風雲急を告げるヘビー級トップ戦線に再び大きな変化は起こったのか。
左:ワイルダー 右:スピルカ
○デオンタイ・ワイルダー(米)
9回2分24秒KO
×アルツール・スピルカ(ポーランド)
○チャールズ・マーティン(米)
3回1分50秒TKO
×ビャチェスラフ・グラツコフ(ウクライナ/米)
WBCタイトルマッチはワイルダーの右強打一発でけりがついた。これが3度目の防衛戦となるワイルダーはサウスポーとの対戦に不慣れなのか、序盤はやや慎重に相手の出方をみた。これに対しスピルカは左構えから素早く動いてワイルダーに的を絞らせず、まずまずの戦い方をみせた。ともに有効打は少なかったが、4回に入るとワイルダーが左ジャブを使い始め、右ストレートにも繋げるようになった。8回になるとスピルカはワイルダーの左ジャブを浴びて鼻血を流すなど厳しい状況に追い込まれていった。迎えた9回、ワイルダーがタイミングのいい右強打でダウンを奪う。一撃で倒れこんだスピルカは10秒以内に立てる気配がなく、レフェリーは試合終了を告げた。その後、リング上から担架で退場したスピルカは病院に直行した。スピルカの善戦も目立った試合だが、8回までの採点は77対75、78対74(二者)でワイルダーがリードしていた。自慢の強打で一撃KO防衛を果たしたワイルダーは36戦全勝(35KO)。1年前の戴冠試合が12回判定、初防衛戦が9回TKO、V2戦が11回TKO、そして今回のV3戦が9回KOとなっており、慎重な戦いぶりが目立つとともに長丁場にも対応できることを証明している。スピルカは22戦20勝(15KO)2敗。
セミ格で行われたIBF王座決定戦は、あっけない意外な結果に終わった。196センチの大型サウスポー、マーティンがスピードに乗った右ジャブで煽り、08年北京五輪スーパーヘビー級銅メダリストのグラツコフがカウンターを狙う展開でスタート。ともに偵察に時間を割いたためか初回と2回は比較的静かな流れだった。試合は3回半ばに突然の終幕を迎える。グラツコフが踏み込もうとした際にバランスを崩して倒れてしまったのだ。ゆっくりと立ち上がったグラツコフだが、右ひざを痛めたらしく自分のコーナーに戻り始めた。ここでレフェリーはカウントを数え、グラツコフに試合続行の意思の有無を確認した。しかし、グラツコフが小さく頭を横に振ったためアルバート・アール・ブラウン・レフェリーは試合終了を告げた。消化不良ながら3回TKO勝ちでIBF王座を手に入れたマーティンは、これで24戦23勝(21KO)1分となった。12戦目からの連続KO勝ちは13に伸びた。グラツコフは23戦21勝(13KO)1敗1分。
9回2分24秒KO
×アルツール・スピルカ(ポーランド)
○チャールズ・マーティン(米)
3回1分50秒TKO
×ビャチェスラフ・グラツコフ(ウクライナ/米)
WBCタイトルマッチはワイルダーの右強打一発でけりがついた。これが3度目の防衛戦となるワイルダーはサウスポーとの対戦に不慣れなのか、序盤はやや慎重に相手の出方をみた。これに対しスピルカは左構えから素早く動いてワイルダーに的を絞らせず、まずまずの戦い方をみせた。ともに有効打は少なかったが、4回に入るとワイルダーが左ジャブを使い始め、右ストレートにも繋げるようになった。8回になるとスピルカはワイルダーの左ジャブを浴びて鼻血を流すなど厳しい状況に追い込まれていった。迎えた9回、ワイルダーがタイミングのいい右強打でダウンを奪う。一撃で倒れこんだスピルカは10秒以内に立てる気配がなく、レフェリーは試合終了を告げた。その後、リング上から担架で退場したスピルカは病院に直行した。スピルカの善戦も目立った試合だが、8回までの採点は77対75、78対74(二者)でワイルダーがリードしていた。自慢の強打で一撃KO防衛を果たしたワイルダーは36戦全勝(35KO)。1年前の戴冠試合が12回判定、初防衛戦が9回TKO、V2戦が11回TKO、そして今回のV3戦が9回KOとなっており、慎重な戦いぶりが目立つとともに長丁場にも対応できることを証明している。スピルカは22戦20勝(15KO)2敗。
セミ格で行われたIBF王座決定戦は、あっけない意外な結果に終わった。196センチの大型サウスポー、マーティンがスピードに乗った右ジャブで煽り、08年北京五輪スーパーヘビー級銅メダリストのグラツコフがカウンターを狙う展開でスタート。ともに偵察に時間を割いたためか初回と2回は比較的静かな流れだった。試合は3回半ばに突然の終幕を迎える。グラツコフが踏み込もうとした際にバランスを崩して倒れてしまったのだ。ゆっくりと立ち上がったグラツコフだが、右ひざを痛めたらしく自分のコーナーに戻り始めた。ここでレフェリーはカウントを数え、グラツコフに試合続行の意思の有無を確認した。しかし、グラツコフが小さく頭を横に振ったためアルバート・アール・ブラウン・レフェリーは試合終了を告げた。消化不良ながら3回TKO勝ちでIBF王座を手に入れたマーティンは、これで24戦23勝(21KO)1分となった。12戦目からの連続KO勝ちは13に伸びた。グラツコフは23戦21勝(13KO)1敗1分。