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28日、後楽園ホール開催の「角海老ボクシング」ダブルタイトルマッチのとりを飾った日本ウェルター級王者、高山樹延(28=角海老宝石)が、4度目の防衛戦で一昨年12月に王座決定戦を争った日本同級1位の斉藤幸伸丸(35=輪島功一スポーツ)と再び激突した。
プロ13年、4度目のタイトル挑戦に臨んだ斉藤は、開始から左のリードを丁寧に突いては右をヒット。3回にはヒッティングで王者の右目下をカットするなど、高山の強打を警戒しながらコツコツとヒットを積み重ね、ベテランの味を発揮。5回終了時の途中採点を3者ともの48-47で折り返した。
プロ13年、4度目のタイトル挑戦に臨んだ斉藤は、開始から左のリードを丁寧に突いては右をヒット。3回にはヒッティングで王者の右目下をカットするなど、高山の強打を警戒しながらコツコツとヒットを積み重ね、ベテランの味を発揮。5回終了時の途中採点を3者ともの48-47で折り返した。
採点表
リードされた高山は、流血を気にしながら挑戦者を追う展開が続く。じわりと斉藤を追い詰めるが、斉藤もスタミナを切らすことなく強弱をつけたパンチで応戦。ベルト奪取への執念を見せたが、高山も後半にかけての挽回で王座死守の頑強な意志を感じさせた。最終10回には右で斉藤の膝を揺らし、結果的にこの回のポイントが勝利を呼び込んだ。採点は1者が95-95で分けるも2者が96-95で高山を支持。苦しみながらも4度目の防衛に成功した。
斉藤を労う輪島会長
試合後の会見で「明らかに勝ってなかったのは明らか」と、僅差判定逆転負けにもサバサバとした表情で答えた斉藤。「タイトル挑戦、4度目の正直で取りたかった。悔しい」と汗を拭った。傍らでは「試合の後で判定のことを言っちゃいけないよ。ゆっくり休んでまたやりたくなったらやればいい」と、輪島功一会長が声を掛けた。今回は十分準備して試合に臨んだという斉藤は「続けたい」と元気よく会見を終えた。
高山、薄氷の防衛
一方、リングに上がってからは終始「地に足がつかずフワフワしていた」と高山。「エンジンがいつ掛かるのかなと思っているうちに終わった。手応えのあるパンチも数えるほど。やるべきことが定まらず、最後は苦し紛れで前に出た」と反省した。さらに「決して気持ちで負けていたわけじゃないが、22戦やってきてまだ掴めていないものがある。練習ではできているのになんなんでしょうね?」と自問自答。高山の理想とするボクシングを試合で発揮するのは、まだ先となりそうだ。