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12年ロンドン五輪ミドル級金メダリストで、プロで3KO勝ちを収めWBC20位にランクされている村田諒太(28=三迫)が15日、都内の帝拳ジムで報道陣に練習を公開した。22日に島津アリーナ京都(京都府立体育館)でヘスス・アンヘル・ネリオ(25=メキシコ)を相手に初の10回戦に臨む村田は「僕は生粋のファイター。前に出て倒しにいくタイプなので、詰めていってKOしたい」と意気込みを口にした。
マイク・ジョーンズ
プロ転向後、試合のたびに渡米してイスマエル・サラス・トレーナーの指導を受けてきた村田は、今回も4月14日にラスベガスに向けて出発。元IBF世界ウェルター級1位のマイク・ジョーンズ(米)らと74ラウンドのスパーリングを積んで5月9日に帰国した。ラスベガスでは充実したトレーニングをこなすことができたとみえ、「実戦に即した練習を積んだ。自分のストロング・ポイントは何かと考えたとき、体とパンチの強さだと思った。倒しにいく力強さが自分の売りだと再確認した。右から返す左のボディブローもよくなったと思う。試合が楽しみ」と笑みを見せた。
夢をつかむまで
現地ではフロイド・メイウェザー(米)対マルコス・マイダナ(亜)のウェルター級王座統一戦を観戦し、全米記者協会の表彰式では元世界ヘビー級王者のマイク・タイソン氏(米)とも会った。「刺激になったし、いずれは同じ舞台に立ちたいと思った。日本人は我慢強いしスタミナもある。真摯に打ち込む真面目さも世界でいちばん。自分もいけると思ったし、現実のものにしたい」と近い将来の夢を語った。
葛西トレーナーの表情を見よ
相手のネリオは15戦12勝(6KO)3敗の戦績を残しており、敗れはしたものの世界ランカーのマルコ・アントニオ・ペリバン(メキシコ)らとも戦った経験を持っている。2試合の映像をチェックしたという村田は「上体がクネクネしていて、ロープに詰められてもクリーンヒットを許さないので、やりづらそう」と印象を話す。それでも「右の力強さが増したと思うし、左のボディブローもよくなったと思う。強さを実感できる試合をしたい。最終的には詰めていってKOできればいい」と4連続KO勝ちに並々ならぬ意欲をみせた。
さらなる進化を
南京都高校出身の村田にとって、今回のネリオ戦は凱旋試合としての意味もある。「たくさんの人に支えられているんだと改めて思うし、恩を感じている。友だちもたくさん来ると思うので、成長した姿を見せたい。楽しんでもらいたい」。プロ4戦目で初の10回戦となるが「心配はしていない。ラスベガスでは3人のパートナーを相手に9ラウンド、10ラウンドのスパーリングをやり後半もペースは落ちなかった。スタミナの配分もできるので大丈夫」と自信をみせた。
左ボディが冴える
会見後に行ったジョーンズとの3ラウンドのスパーリングでは、ガードを固めながら相手との距離を詰め、ワンツーから左のボディブローを繰り出すなど練習の成果の一端を披露した。葛西裕一トレーナーからは「左がいいよ」「ナイス、ボディ」などと声が飛んでいた。このあと村田はジムで調整を続け、19日に試合地の京都に移動することになっている。