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沸きに沸いた昨日の後楽園ホール。最後は8R、右ストレート一発で試合を決め見事、WBA世界スーパーフライ級王座に返り咲いた「タフボーイ」河野公平(33=ワタナベ)が一夜明けた27日、都内の所属ジムで喜びの会見を開いた。
ピカピカのベルトを見つめる河野
興奮して一睡もできなかったという河野は、痛めた両拳に湿布を施し報道陣の前に現れた。「やったぞ!という気持ちで最高です」と顔を綻ばすと、昨夜帰宅後に試合の映像を見て、勝因はやはり足を使いスタイルを変えたこと。4Rの右ストレートのカウンター、試合を決めた8Rの同じく右ストレートについて「高橋パンチが入った」と、これまで二人三脚で歩んできた高橋智明トレーナーの名前を取り即興で銘々した。このパンチは今回の試合が決まり、デンカオセーン・カオウィチット(タイ)対策に高橋トレーナーが自らパートナーを務め、体を張って習得させたものだった。渡辺均会長も「高橋が言ったように河野は絶好調だった。作戦がずばり決まった」と名コンビを絶賛した。
コンビの作戦勝ち
試合中は名参謀役にも徹した高橋トレーナーは、「思い描いたとおりの展開だった」と切り出し、公開練習でデンカオセーンの好調さを感じ、あえてボディは狙わなかったと明かした。「相手のスタミナが残っていたのでやや焦ったが、8Rに行けと送り出して決めてくれた。あのパンチはどんぴしゃだった」と作戦を遂行させた愛弟子を褒めると、河野も「4Rに倒した時も無理に行かずに我慢した。セコンドの指示がハマッた」と返し、師弟愛の深さを感じさせた。
とにかくホッとしたと渡辺会長
試合が終ったばかりで先のことは考えられないとした河野だが、夢はやはりマカオの大舞台。観戦に訪れていた3階級制覇王者の亀田興毅(27)が、「勝つ自信は1000%」と挑戦者に名乗りを上げていたが、本人は「ボクシングは何があるか解らない。実現すれば面白い試合になる」とだけ語った。
マカオで戦いたいと河野
この件に渡辺会長は「(現在問題があるだけに)JBCとWBAの判断に任せたい」とし、また「ほとんど白紙だが、夏ごろ内山(内山高志)とのダブルの可能性もある」とのプランも明かした。恩師は「前回は叶わなかった防衛の喜びを感じてほしい」と、再び頂点に立った河野を優しく見つめていた。
このコンビが世界を駆ける!