山中が練習再開

　WBC世界バンタム級王者、山中慎介(30)が9日、所属する帝拳ジムでトレーニングを再開した。山中は8月12日にホセ・ニエテス(プエルトリコ)を160秒でKO、4度目の防衛に成功。以来、約1ヵ月ぶりのジムワークとなった。

　「前回の試合は2分40秒で終わってしまい、周りから『次は1ラウンドはやめてくれ』と言われましたが、いま思えばダメージもなく次に向けてトレーニングできるので、むしろよかったかなと思います」と山中は笑顔をみせた。試合後は休養で夫人の出身地でもある沖縄で寛いだという。「初めて沖縄の海に入り、子供とプールにも行きました。休みを満喫しました」。そう言いながらも、すでに気持ちは次の防衛戦に向けて切り換えた様子だ。「拳に痛みもないしケガもないので、早めにミット打ちを始めようかと思います」と、意欲をみせた。

　次戦は「年内に関西が最有力」(浜田剛史代表)という。それを聞いた山中自身は「関西だと嬉しいですね。地元の人が2000人は来てくれると思います。名前は出しませんがチャンピオン同士でやりたいですね。チャンスがあれば海外でもやりたい」と話した。

　山中は軽いウォーミングアップ後、同じくこの日に練習を再開したジムメートのWBC世界スーパーフェザー級王者、三浦隆司と一緒にリングに入りシャドーボクシングで汗を流した。そのあとロープ跳び、腹筋運動などを行い、正味30分ほどで練習を切り上げた。

18日から25日まで千葉県成田で走り込み中心のキャンプを行い、年内に計画されるV5戦に向けて本格的なトレーニングに入ることになる。