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WBC世界ライト級暫定王座決定戦を11日後に控えた16日、同級1位の荒川仁人(31=八王子中屋)が渡米を前に練習を公開した。荒川は27日(日本時間28日)、米国テキサス州サンアントニオのAT&Tセンターで3位のオマール・フィゲロア(23=米)と対戦する。
※荒川対フィゲロアのWBC世界ライト級暫定王座決定戦は29日(月)、午後9時からWOWOWライブで「タイムリーオンエア」として放送の予定。
※荒川対フィゲロアのWBC世界ライト級暫定王座決定戦は29日(月)、午後9時からWOWOWライブで「タイムリーオンエア」として放送の予定。
パートナーを務めた林
スパーリングは今回の試合用に約100ラウンド、それ以前のものも含めれば合計200ラウンド超に及ぶという。大勢の報道陣を前にした公開スパーでは同門のスーパーライト級、A級ライセンス所持者の林和希を相手に4ラウンド、軽めながら一つひとつの動作を確認するように動いた。上体を振りながら立ち位置を変え、サウスポー・スタンスから左ストレートを上下に打ち分ける。さらに懐に飛び込んで左ボディアッパーを突き上げるなど、フィゲロア対策の一端を披露した。自身も24日に日本ランカーとの試合が決まっている林は「荒川さんには独特の間合いがあるんです。休みのないフェイントもあるのでタイミングがとりにくいんです。100パーセント、勝つと思います」とジムメートの戴冠に太鼓判を押した。
練習後の会見
練習を終えた荒川は、最初に加藤善孝(角海老宝石=東洋太平洋王者)らスパーメイトに対する感謝の言葉を口にした。そして、WOWOWで試合が放送されることについて触れ、「昔、僕はWOWOWのエキサイトマッチをとおして夢をみました。その舞台に立てるので、本当に光栄です。緊張したらもったいないので、記憶に留められる試合をしたい」と笑顔をみせた。海外の試合では昨年、メキシコで負傷判定負けを喫しているだけに「アウェイでは倒さないと勝ちはないと思っています。チャレンジャーらしく向かっていくボクシングをするつもり」と心構えを口にした。
林とのスパーリング
フィゲロアはゴールデンボーイ・プロモーションズ(GBP)が売り出し中のホープで、22戦21勝(17KO)1分と無敗を誇る。長身から積極的に強打を振るう好戦的な選手で、機をみて構えを左右にスイッチすることもある。これまで何度か前半で出遅れたことがある荒川だけに、特に序盤は要注意といえよう。その点は荒川自身も十分に承知している。「3ラウンドまでがキー・ポイントと思っています。前半をどう乗り越えるか、そこが重要だと考えています。中盤から後半になればボディブローを中心にペースをつくれると思います」
海外戦の不安はない
ウェルター級のWBA王座も保持する正規王者エイドリアン・ブローナー(米)が、どちらの王座を返上するか決定していないため16日時点では王座決定戦から"暫定"の2文字は取れていないが、荒川は「関係ないです。戦うことは同じですから」と気にした様子はない。
ボクシングはチーム競技
この日で国内の練習を打ち上げた荒川は、17日午後の便で成田からシアトル経由でラスベガス入りし、そこで1週間の最終調整後に試合地サンアントニオに乗り込む予定だ。