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[動画・公開練習]2013.4.4

12年…ベルトが恋しい

 山中慎介(帝拳)の持つWBC世界バンタム級王座への挑戦を4日後に控えた4日、1位の指名挑戦者マルコム・ツニャカオ(真正)が帝拳ジムで公開練習に臨んだ。この試合で2階級制覇を狙う元WBC世界フライ級王者のツニャカオは、12年ぶりに巡ってきた世界戦の舞台に感慨もひとしおといった様子だった。「チャンスがあれば仮に1Rでも倒しに行く」と必勝を宣言した。
会見の模様
 練習を前にツニャカオは真正ジムの山下正人会長、幼馴染の元世界ランカー、エリベルト・ゲホンと並んで会見に臨んだ。最初にツニャカオは律儀な人柄を表すように自分から立ち上がり「マルコム・ツニャカオです。よろしくお願いします」と日本語で挨拶した。2日前の山中同様、コンディションは万全といい、減量もリミットまで2.5キロ(練習前)と順調な様子だった。
山下会長とのミット打ち
 フィリピンのセブ島出身のツニャカオはデビューから2年足らずで世界フライ級王座を獲得したが、減量苦もあり在位は1年に満たなかった。あれから12年、サウスポーの元王者は35歳にして再び挑戦の切符を手に入れた。「山中さんは強い選手だし、ハードなトレーニングをこなしていることも知っています。でもベルトを取るという夢を諦めずに12年もやってきたので、必ずタイトルを取ります」とツニャカオはシリアスな顔で宣言した。
軽めのスパーは同門の東泰誠と
 35歳という年齢について問われると、「自分では20歳だと思っています。あっ、でもそれだとタイトルを取ったとき(22歳)よりも若くなってしまうかな。でも、あのときと何も変わりはありません」と笑顔をみせた。そして万感の思いを込めるように「ベルトが恋しいです」と加えた。
 試合の展開について話が及ぶと「KOはいつでも狙います。チャンスがあれば仮に1Rでも勝負に行きます」と、自信を口にした。
バック打ちも気合が入る
 すでにスパーは147Rをこなし1日に打ち上げているため、この日はシャドーやミット打ち、サンドバッグ打ち、ディフェンス用のマスボクシングなどを公開した。カウンターやアッパー系のパンチで攻防の組み立てをイメージしているらしく、折々に柔軟でスピードディーな動きを披露していた。
チャンスがあれば倒しにいく!
 練習をみた山中陣営の大和心トレーナーは、警戒心を感じさせながらも動きは想定の範囲内といった様子で感想を口にした。「パンチの種類は多彩で、見たとおりコンディションも良さそうですね。この前の試合(クリスチャン・エスキベル戦=7回TKO勝ち)よりも強いツニャカオをイメージしています。準備はできているので大丈夫です。まあ、それは向こうも同じでしょうけど」
   明日5日に予備検診、6日の調印式&ルールミーティングを経て7日には計量が行われる。そして、いよいよ8日夜、決戦のゴングが鳴る。

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