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[試合後会見]2012.8.14

世代交代を賭けた一戦!!

 13日、後楽園ホールで開催された「ダイヤモンドグローブ」のメインイベントは、東洋太平洋ライト級タイトルマッチが締め括った。
 王者"ベイビーフェイス・スナイパー"荒川仁人(八王子中屋)は2度目の防衛戦として、挑戦者・嶋田雄大(ヨネクラ)を迎え撃った!!
 果たして荒川が新時代の旗手として"ライト級アジア最強"を証明したのか。それとも嶋田が3度目の世界挑戦実現に向け、東洋王座と世界ランクを奪い去ったのか…。
試合後の両者
 序盤、挑戦者・嶋田が圧力を掛け距離を潰し、王者・荒川に接近戦を仕掛けリズムを狂わせ、左右ボディ・右フックをヒットさせる。4回終了時、判定0-2(38-38・37-39・37-39)で嶋田がリード。中盤、挑戦者は執拗に接近戦を仕掛け、左右ボディ・右フックで王者を攻め込む。しかし7R、荒川は左ストレートで嶋田にロープを背負わせると、右フック・ワンツーでダウンを奪う。すると8R、左右フックで前に出る嶋田に対し、荒川は的確な左ストレート・右フックを浴びせる。そしてラウンド終了間際、荒川の左ストレートが顔面に突き刺さると、嶋田はゆっくりとキャンバスに崩れ落ちた。
悔いはないと嶋田
 3度目の世界挑戦を実現させるべく、ボクシング人生を懸けた戦いに敗北を喫した挑戦者・嶋田が控え室で会見を開いた。「中途半端に仕掛けると、やられるのは分かっていた。1ラウンドから飛ばしていったが…。荒川選手は"心"も"スタミナ"もシッカリした良い選手ですね。後悔はないです」と試合を振り返った。
 今後を尋ねられ嶋田は「今日で41歳。多くの人達が応援にきてくれて僕は幸せです。引退かどうかはまだ決められない…」と進退については名言を避けた。
 キャリア34戦、41歳のバースデーマッチで黒星を喫した嶋田雄大が下す結論は果たして…。
荒川の控え室で
 2回の世界挑戦経験を持つベテラン挑戦者を退け、東洋太平洋ライト級王座2度目の防衛に成功した王者・荒川が、控え室で試合を振り返った。「戦い難いというか、何もできなかった。戦前から嶋田さんは"心"と"技"の部分で僕を上回り、背水の陣で挑んでくると思っていた。僕は"若さ"と"パワー"で捻じ伏せるのではなく、"心・技"で勝りたかったが…」と勝利を奪うも、挑戦者のペースで進んだ展開に悔しさを滲ませた。
勝ててホッとした
 改めて王者として荒川は「今日の前座を含め、先週金曜の野崎雅充と八王子中屋の敗戦が続いていた。こうしてメインを任されるボクサーとして、会長に勝利を届けることができて"ホッ"としている。勝つことはできたが、世界という観点ではまだまだ。嶋田さんに勝てたことで、より一層上を目指したいと思います」と決意を新たにした。
 ここで控え室に挑戦者・嶋田が姿を現し「本当に強かった。荒川君との戦いは一生の思い出です。世界チャンピオンになって下さい!!」と握手を交わし、荒川の強さを認めた。
いよいよ世界か!?
 WBC世界ライト級1位にランクされる荒川だが、今後の展開を尋ねられると中屋会長は「世界王者を呼ぶには家一軒買える金額を用意しないと(笑)。指名挑戦者であっても、日本に呼ぶのは大変でしょう」とコメントすると、荒川は「まだ世界挑戦とはいえないが、チャンスがあるならば…。でも今日の内容では反省しかない。僕としては全ての人に"荒川は世界しかない!!"と言ってもらえるようになってから世界に挑みたい。改めて嶋田さんとの試合は勉強になりました。試合が終わったからといって休んでいられない。直ぐに練習を再開します !!」と世界のリングに辿り着くためにも、止まってはいられないと前を向いた。
 世界の扉を目前にし、荒川仁人は自らの拳で"ライト級アジア最強"を証明した。"ベイビーフェイス・スナイパー"はその照準を、世界最強の座に定めようとしている!!

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