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[試合後会見]2012.3.28

緑のベルトを奪いしは!!

 27日、後楽園ホールで開催された「ガッツファイティング」のメインイベントには、WBC世界スーパーフライ級タイトルマッチがラインナップ。
 王者スリヤン・ソールンビサイ(タイ)がその腰に巻く"緑のベルト"奪取を目指し、挑戦者"みちのく魂"佐藤洋太(協栄)が運命のリングに臨んだ。
 世界最強の証をその拳で掴み獲ったのは果たして…。
佐藤がダウンを先制
 序盤、挑戦者・佐藤はジャブで王者スリヤンの顔面を捕らえ、早くも主導を握る。すると3回、挑戦者のワンツーに王者の膝が揺れ、追い打ちの右ストレートでダウン。立ち上がるスリヤンに、佐藤は左フック・右ストレートで再びキャンバスに這わせるも、ラウンド終了のゴングに逃げられる。4回終了時は判定0-3(36-38・36-38・34-40)で佐藤がリード。中盤、スリヤンも本来の動きを見せ、強烈な圧力で距離を詰め、左フック・右ストレートでポイントを挽回する。しかし佐藤も足を止めずジャブで仰け反らせ、左ボディを突き上げる。8回終了時の判定は0-2(75-75・73-77・73-77)で佐藤がリードを保つ。終盤、スリヤンは更に圧力を強め左フックで打って出るが、佐藤も右アッパーで応戦し、ジャブで距離を取り右ストレートを浴びせる。王座の行方はジャッジに委ねられるが、判定0-3(110-116・112-114・112-114)と佐藤が最大で6ポイント差を奪い、スリヤンを王座から引き摺り降ろし、WBC世界スーパーフライ級新王者となった。
スリヤンV2戦で敗退
 2度目の防衛戦で王座から陥落したスリヤン・ソールンビサイは、ドクターチェック後に会見を開いた。「残念!!3ラウンドのダウンは効いた。9〜12ラウンドはサトウの動きが落ちたと思う。リーチ差は問題なかった」と試合を振り返り、佐藤の印象を尋ねられ「速かった…。もう一度戦って欲しい。再戦してベルトを獲り返したい!!」とリターンマッチを要求した。
世界王座奪取!!
 一方、日本人現役最多9人目の世界王者となった佐藤洋太は笑顔で控え室に戻り、喜びの会見となった。試合を中継したTBSが代表質問を行い、世界奪取の感想を佐藤に尋ねると「まさか勝てるとは思わなかった(笑)。最高です!!当たり前のことだが、ここまで支えてもらった皆さんに感謝の気持ちしかない。リング上で涙が出てしまった。本当に嬉しい!!」と喜びを爆発させた。
 改めてスリヤンの印象を求められ佐藤は「強かった!!打ち終わりの返しも速かったし、全てのレベルが高かった。本当に良い経験をさせてもらった」と前王者を称えた。
佐藤、喜びの会見
 3回のダウンは覚えているかと聞かれ佐藤は「何のパンチでダウンをさせたのか覚えていないし、逆に"倒れた!!"とビックリした(笑)。でも今回の勝利で"ゾーン"とでも言うか、何か抜け出した気がする」と無心の状態で戦っていたと語り、続けて「世界チャンピオンになったことで、周りの人達にお礼を言ってまわりたい。ここまで来れたのは応援のお蔭。感謝しかない。本当に俺が世界チャンピオンになったんですね!!今夜は寝れないと思うから、喜びを噛み締めたい」と"緑のベルト"を見つめた。
拡大写真
 最後に佐藤はモバイルユーザーに対し「モバイルを観ている皆さんには、ありがとうとしか言えませ。これからもファンが喜ぶ試合をします!!応援ヨロシクお願いします」とメッセージを送ってくれた。
 遂に悲願の世界王座を奪取した"みちのく魂"だが、世界スーパーフライ級戦線には多くの強豪がひしめいている。
 これから佐藤洋太は"緑のベルト"と共に、新たな時代を築くことができるのか…。

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