内山の左フック一閃

12月31日に横浜文化体育館で行われた内山高志対ホルヘ・ソリスの試合後会見の模様―。

「10Rまでは引き分けでもいいと思っていたけれど、ソリスが10R終了後苦しそうな声を漏らしたので…」

■内山高志選手談話
「久しぶりの試合だし、相手はビッグネームのソリスとの統一戦だし、やはり気合が入りました。ただ、倒そうという色気より、まずは負けたくないという気持ちの方が強かった。ソリスはもっと手数が出てくるかと思ったが、それほどでもなかった。ソリスのワンツーは全部見えていたので怖さはなかったが、ラッキーパンチだけには気を付けていた。ただ、ソリスの目が思った以上に良くて、ジャブが当たらないので10Rに入るまでは判定かな、と思った。ただ、10R終わった時にソリスが苦しそうな声を出したので、次のラウンドは行ってやろうと…。11Rの左フックは、スパーリングでもしっかり練習してきたことをそのまま打てた。打った瞬間にかなりの衝撃があったので、立てないだろうと確信した。明日のスポーツ紙は、全部買ってみようかな。」と大一番を終えやっと一息ついた。

■ソリス選手談話
「今後のことは前に進むだけだ。内山のパワーのあるいいチャンピオンだ。尊敬している。左フックを浴びて気を失ってしまい気が付いたときはみんなが僕をのぞき込んでいた。足を使うボクシングをするつもりだったが、11Rのあの左フックで終わってしまった。」

「パッキャオやガンボアと比べることはできないけれど、パワーに関してはガンボアと同じように感じた。海外でも内山は通用すると思う。あの左フック一発をもらうまでは競っていた試合だったと思う。」と世界を見てきた100戦練磨のビッグネームが『真』の王者内山高志を称えた。