日本フェザー級最強の男は!

　19日、後楽園ホールで開催された「DANGAN43」は、"バズーカ"細野悟(大橋)が世界挑戦により返上し、空位となった日本フェザー級王座決定戦がメインイベントを締めくくった。
　日本フェザー級最強の座を懸け、細野と同門であるWBC世界同級17位"難攻不落"鈴木徹(大橋)と、日本同級1位"ヒットマン"天笠尚(山上)が激突した!!

　序盤からフェザー級では180cmと破格の長身を誇る天笠が圧力を掛け、右ストレート・左フックで鈴木にロープを背負わせる。だが鈴木も強固なディフェンスで致命傷を防ぎ、反撃のチャンスを狙い続けた。
　しかし5ラウンド、圧力を増した天笠の右ストレート・左フックを浴び、鈴木は膝をつきダウンを喫する。ここから天笠は左ボディを突き上げ、怒涛のワンツー連打を浴びせると、鈴木は"難攻不落"と呼ばれたディフェンスを打ち砕かれキャンバスに崩れ落ちた。

　快心のKO劇で日本フェザー級新王者となった"ヒットマン"天笠尚は、控室で山上ジム・山上会長と会見を開いた。
　まず試合を振り返り天笠は「今回は結果が大事だった。上は当たらないと思い、ボディ中心の作戦だった。今日は冷静に戦えました(笑)。自分のペースで戦えたし、気持ち勝ちだった」と笑顔を見せる。
　今後の防衛戦について天笠は「できるなら李選手ともう一度戦いたい。負けるかも知れないが、李選手と試合がしたい!!」と10年6月、タイトル初挑戦で黒星を押し付けられた李冽理(横浜光)との再戦を熱望するが、V1戦については「カーニバルで上野選手と決まっている。まずは上野選手と"バチバチ"殴り合いたい」と早くも意気込む。

　ここで山上会長は愛弟子のタイトル戴冠の感想を尋ねられ「感無量!!嬉しいよ(笑)。次は東洋を狙わせたい。一歩一歩階段を踏み外さないで登らせて行きたい。前進あるのみ!!」と日本&東洋2冠奪取の野望を明かした。
　最後に天笠は「これからはスーパーバンタム級、フェザー級のランカーなら誰の挑戦でも!!できれば日本スーパーバンタム級王者の芹江選手と戦ってみたい。王者同士だから面白いと思うんですが。どうでしょうか!!」とドリームマッチを提案した。

　一方、無念のTKO負けを喫した鈴木は「あそこまでパンチがあるとは思わなかった。体の力強さも感じた。最後は顔をガードするのがやっとだった」と試合を振り返り、新王者の強さを認めていた。

　破壊力満点の右ストレート・左右アッパーを武器に、天笠尚は2度目の挑戦で日本フェザー級王座に君臨した。
　果たして"ヒットマン"は日本を完全制圧し、その照準は世界の頂を捉えることができるのか…。