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那須川天心(25=帝拳)のプロボクシングデビュー戦の相手としても注目を集めた与那覇勇気(33=真正)と辰吉寿以輝(27=大阪帝拳)が23日、エディオンアリーナ大阪で、54.5kg契約8回戦で対決。会場に歓喜が鳴り響いた。
辰吉の左フックと強弱をつけた丁寧なボクシングが光った試合。右ストレートもコンパクトに打って、与那覇の顔面を捉えた。与那覇は、得意の右アッパーが大振り気味になると、中盤以降は、空を切る場面が増えた。それでも与那覇は、ガードを下げて上体を機敏に返し、華麗なスウェイを披露した。最後まで倒す気持ちを全面に押し出した辰吉が、判定2-0で勝利を掴んだ。
試合後、リング上でマイクを向けられた辰吉は、拳を痛めたことを明かしたが、「飯を食ったら治ります」と戯けた。対戦相手の与那覇の気持ちの強さを称えながらも「倒して勝ちたかった」と勝利者インタビューに答えた。
会見場には穏やかな笑顔で入ってきた辰吉は「無事勝ったので、よかったなと思う」とホッとした表情を浮かべた。1ラウンドの途中に痛めたという左拳は、「少し腫れてるくらい。手が取れるわけじゃないんで、殴ってました」と表情を変えずに答えた。
試合に関して「倒せば100点、倒せなかったから20点。相手は避けんのがうまかった。気持ちの強い選手だった」と振り返った。その上で、「ちっちゃいコンビネーションが出せたが、練習だともっとできたので、本番で出せるようにもっと練習します」と今後の課題を挙げた。
4ラウンドの攻撃に関して
左フックからの連打で倒すチャンスがあったように見えた4ラウンドの攻撃に関して、「狙っていた」と話したが、「ボクシングなんで判定もある」と次に目を向けた。
今後に関して「欲しいのはベルトだけ。今年中にタイトルに絡めたらいい」とバンタム級とスーパーバンタム級でチャンスを待つ。
サングラスをかけて会見場に姿を見せた与那覇だが、表情は穏やかで、「このチャンスをいただいたのに、ここという時に勝てない。勝負強さがなかった」と悔しがった。
「こっちが当てたと思ったら、当ててきた。勝負強さがあった。ペースを取られたと思ったので、取り返そうと思った」と試合を振り返った。
判定結果を待つ間は「負けたと思った。自分より彼のが上だった」。
辰吉が4ラウンドに左の拳を痛めていたことを伝え聞いた与那覇だが、気がつかなかったようで、自身も4ラウンドに「左の肋骨にちょっと違和感を感じたが、バレないようにした。左の鼓膜もぼーっとなったが、目で見えるからいいかな」と気にせず戦ったことを明かした。
那須川天心(25=帝拳)と辰吉の両選手と対戦したことに話が及ぶと「全然タイプが違う。それぞれの良さが違う。違うので、二人が(試合を)やったら面白いと思う」と記者からの質問にも率直な感想を述べた。