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今年最初の女子ボクシング興行「NTT ドコモ Presents Lemino BOXING フェニックスバトル109」が12日、後楽園ホールで開催。この日は、女子のトリプル世界戦のアンダーカードにWBOアジアパシフィック(WBO-AP)のタイトル戦が2試合組まれた。
WBO-APミニマム級タイトル戦では、チャンピオンの吉川梨優那(22=ディアマンテ)と中野真由美(26=中野サイトウ)が対決。序盤はテンポのいいボクシングで技術の差を見せた吉川だったが、中盤にリズムを変えた中野がワンツーをヒット。左フックでも顔面を弾いてポイントを挽回した中野が、初戴冠を果たした。
試合後、ベルトを引っ提げて控え室に戻った中野は「相手が巧くて最初はやばいなと、技術面で劣るなと思ってた。最後は気合いと自分のパンチ力を信じて戦いました」と笑顔で試合を振り返った。対戦した吉川に関しては「テクニックがあって、テンポも良く巧い。当てたらパッといなくなるので、捕まえるのに苦労した。パンチのタイミングやピンポイントで当ててくる選手でした」と印象を述べた。
セコンドについたディアマンテプロモーションの野上真司オーナーは、「試合中に頭が当たることを嫌がり始めたので、心が折れたのかもしれません。また、やり直してきます」と、小学生の頃から指導してきた愛弟子を労った。
WBO-APバンタム級王座決定戦に出場したのは、ぬき てるみ(35=真正)とモニカ・シング(20=インド)。初回からリングを大きく回って距離を保つ長身のシングに対して、ぬきが追う展開。左フックを大きく振って出たぬきだが、なかなか捕まえきれず。しかし、5回、ぬきの左ボディにシングがダウン。ここは立ち上がったシングだが最終回、一気に距離を詰めたぬきが左右のボディを叩くと、2度目のダウン。レフェリーが試合を止めた。
最終回にKOで勝負を決めたぬきだが「もっと早いラウンドで豪快なKOで勝ちたかったが、練習の成果を出せず、時間がかかった。相手も足を使ってきて、あまり出てこなかったので、やりづらさがあった。でも、最終的にはKOで勝ってリングを降りられたことに感謝したい」とWBO-AP王座獲得に安堵した。
試合後に控え室に戻ったシングは、「今回が初めての海外遠征で、しかも相手とは経験の差が出た。これからも練習して、また日本で試合がしたい」と取材に答えた。