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WBA(世界ボクシング協会)フライ級1位のユーリ阿久井政悟(27=倉敷守安)が4日、後楽園ホールで開催された「第621回ダイナミックグローブ」のメインイベントに出場。フライ級10回戦でOPBF東洋太平洋ライトフライ級13位のジェイソン・バイソン(24=比)と対戦した。
世界前哨戦として、1年ぶりにリングに上がった阿久井のパフォーマンスに注目が集まった。
世界前哨戦として、1年ぶりにリングに上がった阿久井のパフォーマンスに注目が集まった。
ユーリ阿久井政悟(倉敷守安)が完勝
OPBF13位のバイソンだが、先月までWBC(世界ボクシング評議会)ライトフライ級14位で、現在はWBC同級16位だ。その相手に阿久井は、ほとんどパンチをもらうことなく、終始攻め続けて完勝した。初回から阿久井がプレスをかけて、ペースを掌握。バイソンの攻撃を巧みなディフェンスで回避すると、ボディにパンチを集めて体力を削った。KO決着に期待が高まったが、しつこくパンチを出してくるバイソンに手を焼いた。それでも集中力を切らすことなく攻め切った。
「1年間練習してきたことが試合で活きた」
世界前哨戦をクリアした阿久井だが、試合前に左拳を痛めて、痛み止めの注射を打ってリングに上がったという。さらに昨年末に新型コロナウィルスに感染。1月中旬にはノロウィルスに感染し、ベストコンディションではなかったことを明かした。それを踏まえた上で、「1年間試合がない中でも、腐らずにずっと練習をし続けてきたことが活きた」と及第点を与えた。
判定で勝てたことは収穫
「距離が遠くて、右ストレートを出しにくかった。パンチが強いので、最後まで気が抜けなかった」と話すと、「狙っていた左フックが後半に当たり、ポイントを取られることなく勝てたことは収穫」と感想を語った。
判定で勝てたことは収穫
「距離が遠くて、右ストレートを出しにくかった。パンチが強いので、最後まで気が抜けなかった」と話すと、「狙っていた左フックが後半に当たり、ポイントを取られることなく勝てたことは収穫」と感想を語った。
「今日の試合は60点」守安竜也会長
会見に同席した守安竜也会長は「体調が悪い中でよく戦ったが、チャンスに仕留めることができなかった。点数としては60点」と決して満足はしなかった。横で聞いていた阿久井は「厳しめの点数でありがたい」とうなずいた。
「世界へのチャンスを待つ」
WBA世界1位の阿久井だが、チャンピオンのアルテム・ダラキアン(35=ウクライナ)は、1月29日(日)に指名挑戦者に判定勝ちし、6度目の防衛に成功。阿久井が指名挑戦者として挑むには時間がかかりそうだ。
阿久井は「世界戦が長引くのであれば、ノンタイトル戦を挟みたい。チャンスがあれば、どの団体のチャンピオンでも挑戦したい。ここまできたら世界のベルトを獲るまで集中して、これまで通り準備していく」と、来るべきチャンスに向けて拳を磨いていく。”岡山の剛拳"が世界の頂点に上り詰めるのはそう遠くないはずだ。
阿久井は「世界戦が長引くのであれば、ノンタイトル戦を挟みたい。チャンスがあれば、どの団体のチャンピオンでも挑戦したい。ここまできたら世界のベルトを獲るまで集中して、これまで通り準備していく」と、来るべきチャンスに向けて拳を磨いていく。”岡山の剛拳"が世界の頂点に上り詰めるのはそう遠くないはずだ。
「パンチが強かった」
一方、最後まで粘り強く戦ったバイソンは「(阿久井選手は)とてもパンチが強くてアグレッシブだった」とコメントを寄せて、阿久井の強さを認めた。