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WBO世界ミニマム級チャンピオンの谷口将隆(28=ワタナベ)が19日、都内のワタナベジムで練習を公開した。新春1月6日、2度目の王座防衛戦に臨む”マタドール”が気持ちを高め始めている。
試合が行われる1月6日は、学生時代に全日本大学ボクシング王座決定戦で、龍谷大学に籍を置いていた谷口らが東京農大に敗れて日本一を譲った日。その上、エディオンアリーナ大阪は、小西伶弥氏にプロ初黒星をつけられた因縁の会場だ。2つの鬼門が並んだが、本人は「ダブルリベンジのチャンスです」とエネルギーに変えている。
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普段から人の話をゆっくり聞いて咀嚼し、しっかり理解してから発言する慎重派だが、それ故に「僕は世界チャンピオンになるのには、時間がかかると思いますが、なったら負けないと思います」と、自身の性格とボクシング技術を分析。負けないボクシングを徹底する我慢強さと、高いディフェンス力を持ち合わせた魅力的な選手だ。
試合当日は、「銀ちゃん(重岡銀次朗)が、世界チャンピオンになるので、僕がリングに上がる時には、ワタナベジムの、もう1人の世界チャンピオンの試合になるとは思います」と、後輩の世界初挑戦に太鼓判を押しながらも、谷口よりも先に世界王座を獲得し、ジムを牽引してきた京口紘人(29=ワタナベ)が王座陥落したことで、これまで以上に大きくなった責任感を力に変えてリングに上がる。「試合が終わったら、『谷口も強いやん』って言ってもらえると思います」。笑顔の下に熱くて揺るぎのない確かなものを感じた。
挑戦者のメルビン・ジェルサエム(28=比)に関しても「弱い相手ではないですよ」と警戒心を強めている。現在、OPBF王座に君臨し、主要4団体の世界ランキングも、WBCとWBOで2位に入るなど、全団体で上位に名を連ねている。戦績を見ても、21戦19勝(11KO)2敗と最軽量級の中では、KO勝率が高い一方で、一度もKO負けを喫していない。
会見に同席した亀田興毅ファウンダーは、「3階級制覇ぐらいできるんじゃないかなあ」と、バキバキに締まった谷口の仕上がりぶりに舌を巻いた。