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今のボクシングシーンを階級ごとにじっくり見ていくと、最軽量級からフェザー級までは、国内と海外のトップ戦線は直結し、日本の選手たちも世界で通じるだけの実力とキャラクター性の両方を持ち合わせていることが分かる。そんな中、日本のボクシング界を牽引していくことが期待される大橋ジムの選手たちが11日、明日開催されるフェニックスバトルの前日計量のため、都内の日本ボクシングコミッション(JBC)事務局で顔を揃えた。
前OPBFバンタム級王者の中嶋一輝(29=大橋)が、早くも再起2戦目。今年3月には、元日本ランカーの川島翔平(30=真正)から初回KO勝利を収めて、スーパーバンタム級転向初戦を無事クリアした。明日対戦するペッチバンボーン・ゴーキャットジム(36=タイ)の名前でリングに上がっていたカルーンは、スーパーフライ級時代にWBO世界戦で、当時この階級の王座に就いていた井上尚弥(29=大橋)に挑んだこともある実力者で、現在5連勝中だ。この日の計量は、中嶋 とカルーンともに55.1kgでクリア。中嶋は「技術を見せてしっかりと倒す」と気合を入れた。
昨年7月の日本ユース王座決定戦以来のリングに上がる中垣龍汰朗(22=大橋)は、サウスポースタイルからキレ味鋭い左ストレートを打ち込むカウンターパンチャー。この日の計量を52.0kgでクリアした中垣は「遠い距離でも近い距離でも戦って、最終的には倒します」とキッパリ。明日の試合で八重樫東トレーナーと取り組んできたトレーニングの成果を披露したい。
一方、52.1kgで計量を終えた近藤冬真(25=蟹江)は、昨年4月の重里侃太朗(26=仲里)戦以来の再起戦となる。この日も「下馬評では不利だが、中に入ってかき回して下克上を起こす」と気合を入れた。ジリジリと距離を詰めて、上下に打ち分ける好戦的なタイプで、今回が3度目の後楽園ホール登場となる。
今年2月に仲里周磨(25=オキナワ)との対戦で、プロ初黒星を喫した保田克也(30=大橋)は、持ち前のスピードとテクニックで完封したいところだが、果たしてそう上手くいくかどうか。明日拳を交えるクライ・セッタポン(36=タイ)は2017年4月に来日し、当時のOPBF東洋太平洋ライト級王者の中谷正義(33=帝拳※当時は井岡ジムに所属)に挑戦した経験を持つ実力者で、戦績は37戦29勝(18KO)8敗。計量は、保田が61.0kgだったのに対して、クライは60.7kgだった。