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WBO世界スーパーフライ級チャンピオンの井岡一翔(32=志成)が25日、都内で会見を開き12月31日(金)に大田区総合体育館でIBF同級王者のジェルウィン・アンカハス(29=比)と王座統一戦を行うことを発表。日本人初の世界4階級制覇王者をして「メチャメチャ強い。一番強い相手。純粋に勝ちたい」と気を引き締めた。
試合は2001年から21年連続で大晦日に格闘技を放送してきたTBSが生中継する。
プロ30戦目となる節目の大一番は、ミニマム級に次いで2度目の王座統一戦。前回は2012年6月20日、八重樫東氏とのWBA・WBC世界王座統一戦で日本人初の2団体王座統一に成功している。会見の席で井岡は、「違う景色を見た感じがした。別格のものがある」と9年半前の興奮を振り返った。
これまで、9度防衛に成功しているIBF王者のアンカハスはビデオメッセージで「王座統一戦が実現するので嬉しい。井岡はこの階級でベストボクサーのひとり。パンチ力があるので警戒している」とコメントした。これに対して井岡は「(アンカハスには)リスペクトもある。試合の映像を見て、こんなに強いんだと思った。全てが一流で穴がない」と語ると「アグレッシブな攻撃と丁寧なディフェンス。崩すのが難しい」とIBF王者を称え、リズムに乗った時の攻撃を警戒した。それでも、試合が正式に決まったことには「率直に嬉しい。統一戦を望んでいたが、アンカハスとしか統一戦をするチャンスはなかった」と現在の心境を語ると、ファイトマネー、開催地、隔離問題など多くの課題をクリアして、統一戦実現のための交渉に尽力してきた関係者と陣営に感謝した。
2017年の大晦日には、引退を決意したこともあったが、2018年7月に現役復帰を宣言。世界4階級制覇とスーパーフライ級ナンバーワンを目指す「新たなステージ」をキーワードにこれまで戦ってきた。それでも、「毎試合、負けとなると終わり」と強い覚悟を持って臨んできた3年半。その間、2019年の大晦日にはWBO世界スーパーフライ級王座を獲得し、4階級制覇を達成。昨年の大晦日には、日本人最速世界3階級王者の田中恒成(26=畑中)を相手に八重樫戦以来の日本人対決を制し、日本中のボクシングファンを唸らせた。
主要4団体(WBA/WBC/IBF/WBO)統一という大きな夢に向かって邁進する一翔。「IBF王座と統一すると自ずと見えてくる」と目を輝かせると、WBAスーパー・WBC世界2団体統一チャンピオンのファン・フランシスコ・エストラーダ(31=メキシコ)との頂上決戦に向けた最後の壁を乗り越えるとし、「絶対に勝つ自信がある。期待してもらいたい」と締めくくった。