ついに実現! 吉野修一郎vs伊藤雅雪

　ライト級アジア3冠王者の吉野修一郎(30=三迫)と元WBO(世界ボクシング機構)スーパーフェザー級王者の伊藤雅雪(30=横浜光)によるライト級のビッグマッチが決定! 都内のホテルで行われた発表会見で19日、ふたりは静かな闘志を燃やした。

　決戦は12月29日(水)、さいたまスーパーアリーナで開催される。メインイベントではWBA(世界ボクシング協会)スーパー王者の村田諒太(35=帝拳)とIBF(国際ボクシング連盟)王者のゲンナディ・ゴロフキン(39=カザフスタン)によるミドル級王座統一戦が行われ、アマゾン「PrimeVideo」でライブ配信される。

　ライト級絶対王者として長らく国内トップを走ってきた吉野がビッグマッチに臨む。「この会見で一番目立ちたかった」と紫色のジャケットで会見に臨んだ吉野は「伊藤選手に勝つことしか考えていない。この先のことは考えていない」とキッパリと言い切った。

　この対戦は、今年の春に計画されていたが、昨年12月に伊藤が三代大訓(ワタナベ)に敗れたため一旦消滅していた。「伊藤選手と試合をするものだと思っていたのでフラれた気分だった」と当時の心境を明かしたが、「このような大きな舞台で戦えることになって嬉しい」とライバル対決に胸を躍らせた。

　「パワーは完全に自分の方が上」と自信を示すと、「伊藤選手は気持ちが強いので最後は打ち合いになると思う」と打撃戦を予想した。

　今年7月に元日本王者の細川バレンタイン(角海老宝石→引退)を撃破し復活を遂げた伊藤が再び大きな舞台に戻ってきた。「いろいろなタイミングがある中でこういった舞台を引き寄せることができた。試合を組んでくれた関係者に本当に感謝している。こういうチャンスをいただけるということで自分にもまだ運がある。自分にとってここは正念場。ここを勝ってさらに飛躍したい」と言葉に力を込めた。

　試合展開を聞かれた伊藤は「吉野選手は好戦的な選手で、どんな展開になっても面白い試合になる。国内最高峰の試合を見せられると思う。最後は打ち合いになるでしょう」と語った。「ディフェンス力は自分の方が上」という伊藤だが、細川戦後からさらにパワーアップを図り吉野にも負けないパワーをつけてきたという。

　この日は親交が深い村田と共演する。伊藤は「勝って気持ちよく村田さんとゴロフキンの試合を見たい」と勝利のバトンを繋げる。