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[試合後会見]2021.8.2

古橋岳也が23歳の新鋭とV1戦!

 日本スーパーバンタム級王者の古橋岳也(33=川崎新田)が2日、後楽園ホールで開催された「ホープフルファイト.35」のメインイベントで同級6位の花森成吾(23=JB SPORTS)を迎えて初防衛戦に臨んだ。

 前日計量後のオンライン取材で「防衛してこそチャンピオン」と話した古橋が王者の力を示したのか?それともA級2戦目で絶好のチャンスを掴んだ花森が、アップセットを起こしたのか――。
 試合は初回に大きな山場を迎えた!
古橋岳也(川崎新田)が初防衛に成功
 古橋が鬼門の初防衛戦を最高の形でクリアした。初回、挑戦者の花森が左ボディを決めて先制攻撃を仕掛けるが、古橋は慌てる素振りを見せず左ボディを返すとワンツーでグラつかせてペースを掌握。すると右カウンターでダウンを奪った。2回、接近戦での打ち合いに突入するが、古橋がパンチ力で上回り攻勢。3回、古橋は力強い連打で追い込むと防戦一方になった花森を見てレフェリーが割って入った。
「カウンターで倒したのは初めて」
 試合後に囲み取材に応じた古橋は「反省点は多々あるが、自らプレッシャーをかける意味で『圧勝する』と言い聞かせていたので、序盤に勝ててホッとしている」と安堵の表情を浮かべた。

 回転力を活かした連打が持ち味の古橋だが、この日は右カウンターでダウンを奪うなど、進化した姿を見せた。「右カウンターは練習していたパンチでこのような形で倒したのは初めてだったのでビックリしている」と話すと、「3ラウンドにボディを打ったら嫌がっているのがわかったので、勢いのまま仕留めに行った」とKO劇を振り返った。
「新しい技術を習得している」
 今回から笠康次郎トレーナーとコンビを組んだ古橋は「進化の途中で今日は100のうち2%は出せたと思う。残りの98%を早く習得したい。新しい技術を教わっているところで新鮮で楽しい」と笑顔を見せた。

 会見に同席した笠トレーナーは「最初の30秒を様子を見てパンチが来たら右を合わせようと。これまで(古橋は)カウンターを打っていないボクサーだったので、これまでにないところを取り入れようと思った」と勝利を手繰り寄せた右について説明した。
その右でダウンを奪ったことについて聞かれると「こんなに早く練習したパンチで倒せるとは思わなかった。上出来だと思う」と及第点を与えた。
 続けて「長所を伸ばしつつも、上を目指すにはパンチをもらうのでカウンターやボディワークを取り入れていきたい。世界にはまだまだ到底早い」と気を緩めることはなかった。
「日本王座を防衛していく」
 試合後、リング上で「日本王者は世界チャンピオンの次に偉大なベルト。強い相手に勝ってベルトの価値を高めていきたい」と防衛ロードを歩んでいくことを明言した古橋は「王座が空位だからOPBF王座やWBOアジアに挑むのではなくて、防衛を重ねながらまずは日本チャンピオン古橋を認知してもらう」と抱負を口にした。

 現在同級1位は田村亮一(34=JB SPORTS)で同級2位には前王者の久我勇作(30=ワタナベ)がつけている。「この2人が挑戦者決定戦に出てくると思う。田村選手と久我選手には結果的に勝っているが、スッキリとした形ではなかったので、どちらが勝ち上がってきても今度はハッキリとした内容を見せたい」と再戦を歓迎した。
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