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[試合後会見]2020.10.8

勅使河原弘晶は世界に向けて待ったなし!

 OPBF東洋太平洋スーパーバンタム級王者の勅使河原弘晶(30=三迫)が、後楽園ホールで開催された「ダイヤモンドグローブ」のメインイベントで同級15位の河村真吾(30=ミツキ)を迎えて4度目の防衛戦を行った。
 IBF世界3位に位置する勅使河原が世界上位ランカーの力を示したのか、それとも大阪から乗り込んできた河村がアップセットを起こしたのか――。
 試合は、勅使河原がステップを刻みながらワンツーを好打してペースを握った。
V4を達成!
 ステップワークに磨きをかけた勅使河原が、チャンピオンの実力を存分に発揮した。初回から勅使河原は細かくリズムを刻みながら、プレッシャーをかけてサウスポー河村を追い詰めた。2回になるとボディにもパンチを打ち込み主導権を掌握。ベルト奪取に闘志を燃やす河村は、左ストレートを繰り出すが、勅使河原は反応の良さを見せて回避した。4ラウンド終了時の公開採点をフルマークで折り返した勅使河原は、6回にワンツーから連打でダウンを奪うと、立ち上がった河村を仕留めた。
伸びしろを感じている
 試合後、オンラインでの合同取材に応じた勅使河原は「今までとは全然違う自分を出すことができたと思う。皆さんどうでしたか?」と笑顔で報道陣に逆取材した。具体的には足の運び方が良くなったと言い、「これまでは攻め一辺倒だったが、バックステップができるようになり、パンチをもらわなくなった」。「無理に倒しにいこうとしないで、痛めつけて着実にダメージを与えて仕留める作戦だった」と新コンビを組んだ加藤健太トレーナーとのボクシングスタイルに手応えを感じていた。
 加藤トレーナーは「教えたことを理解するのは早いが、自然と表現できるようになるまではもう少し時間がかかる」と語った。
世界に向けて早く練習する
 今後について三迫貴志会長は「具体的なプランは立っていないが、いつチャンスが来てもいいように準備して、早くチャンスを作りたい」と話すにとどめた。
   横で聞いていた勅使河原は「これまでは試合が終わったら休んでいたが、今は早く練習を再開したい」と強さに貪欲な姿勢を見せた。
輪島会長に世界のベルトを見せる
 輪島功一スポーツから三迫ジムに移籍して、これが初戦の勅使河原は最高の形で締めくくった。前日計量後には、師匠の輪島功一会長に報告の電話を入れると「会場には行けないが、応援している」と激励されたという。
 今回の試合もトランクスのベルトラインに「輪島功一」の名前を入れた勅使河原は「今は三迫ジム所属だが、僕の人生を変えてくれたのは輪島会長。だからこれからもトランクスに変わらずに入れる」と師匠へ感謝の気持ちを言葉にした。

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