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[試合後会見]2020.7.26

刈谷で電光石火のKO決着!

 日本ライトフライ級王座決定戦、同級1位の矢吹正道(28=緑)対同級2位の佐藤剛(23=角海老宝石)が26日愛知・刈谷市あいおいホールで開催された「GREEN Dream.11」のメインイベントで行われた。新型コロナウィルスの影響で、いつもより観客を間引いて(観衆:234人)行われた一戦、驚きの結末が待ち受けていた。
矢吹正道(緑)が豪快に倒した
 矢吹の強打が火を噴いた! サウスポー佐藤が距離を詰めるが、矢吹は冷静に対処すると右アッパーをボディ、顔面にヒット。すると左フックでダウンを奪い、連打から右を振り抜きフィニッシュした。矢吹が豪快なノックアウト勝ちで第43代日本チャンピオンに輝いた。
KO率78.5%!
 試合後に囲み取材に応じた矢吹は「ジャブには自信があるが、サウスポーには当てにくいのでスパーリングで対策してきた。相手が左を振ってきたところに右を合わせる作戦だったが理想通りにできた。最初のダウンで思っていたより効いているなと思った。勝ててホッとしている」と安堵の表情を浮かべながら試合を振り返った。
年内に世界戦をやりたい
 矢吹が所属する緑ジムは、元世界王者の飯田覚士氏(50)以来、約26年ぶりの日本チャンピオン誕生となった。
 会見に同席した松尾敏郎会長は「最初から彼を信じていたので安心して見ることができた。(矢吹は)落ち着いていてハートが強い」と新王者を褒め称えると、「ここを獲らないと世界へはいけないので勝って良かった。今年中に世界戦のチャンスが欲しい。世界チャンピオンになったら矢吹が3敗した相手(中谷潤人、ユーリ阿久井政悟、ダニエル・マテヨン)にリベンジする機会を作る」と青写真を描いた。
 矢吹も「東洋王者の堀川選手(三迫)との対戦、もしくは世界の話があればやりたい」と飛躍を誓った。

 コロナ禍の影響で何度も試合が延期になったが「ボクシングをやることに変わりはないので気持ちを緩めすぎず、締めすぎず(試合が)決まるのを待っていた」と強い気持ちを持ち続けた矢吹がついにベルトを巻いた。
また頑張ります
 一方、敵地に乗り込むも悔しい結果となった佐藤は「入り際にフックを浴びて懐に入りずらくなってしまった。2度目のダウンで足がいうことをきかなくなってしまった。もう少し戦いたかったが仕方がない」と気丈に話した。
ライトフライ級が動き出した!
 昨日、神戸で行われたOPBF東洋太平洋王座決定戦でベテラン堀川謙一(40=三迫)が戴冠。40歳にして全盛期を思わせる強さを見せたばかりだったが、矢吹はそれに勝るとも劣らない圧巻のパフォーマンスを見せた。
 国内ナンバーワンの称号をかけて日本と東洋の王座統一戦に期待が高まるばかりだ。しかし、矢吹が言うように、年内にチャンスがあれば世界まで一気に駆け上がるのも面白い。そう思わせるほど、この日の矢吹は素晴らしい仕上がりだった。今、ライトフライ級が面白い!

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