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村田諒太(34=帝拳)や井上尚弥(27=大橋)ともプロモーター契約を結んでいる米国トップランク社が、6月9日と11日を皮切りにエンタメの聖地ラスベガスがあるネバダ州で、ボクシング興行再開に向けて準備を進めていると21日、AP通信が伝えた。
新型コロナウイルスの世界的パンデミックによって、2ヶ月以上ボクシング興行開催が延期されてきたが、ついに本場アメリカのリングにスポットライトが再点灯する可能性が出てきた。ボクシング再開に向けて来週、ネバダ州アスレチック委員会から認可が下りるものと思われる。ラスベガスのホテルは現在閉鎖中のため、試合会場の候補に上がっているMGMホテルも営業再開の許可が必要となるが、6月からの再開が見込まれている。
試合1週間以内に新型コロナ検査2回予定
再開に向けた「プロトコール」と呼ばれる選手関係者の管理体制など新しい興行運営モデルも徐々に明らかになってきた。選手と関係者は試合前の1週間以内に最低でも2度は新型コロナウイルス感染検査を受けることになる。
選手関係者に行動制限
試合に出場する選手は試合が行われる1週間前にネバダ州に到着次第、新型コロナウイルスの感染検査を行った上で試合が開催されるMGMグランドホテルの隔離フロアに宿泊することになるが、移動と外部との接触は制限される。食事はホテル内の許可されたレストランでのみ取ることになり、トレーニングもトップランク社のジムでのみ行うことが許される。新型コロナ感染検査は試合前日または試合当日にも行われる。
当面は無観客試合で開催
トップランク社のボブ・アラム氏によると当面の間は無観客試合で開催され、6月9日と11日にはそれぞれ5試合(メインが2試合と前座が3試合)予定されているが、通常よりも長めの3時間かけて興行を行う。出場選手の発表は、追って行われる予定だが、WBO世界フェザー級王者シャークル・スティーブンソン(22=米国)など新型コロナ感染拡大に伴って急きょ試合が延期となった選手の試合が組まれる可能性が高い。
感染検査が興行再開のカギ
選手とトレーナーをはじめ、レフェリーやジャッジなど試合役員など合わせて60人から70人のウイルス検査が実施される見込みだが、当面の間は、メディア関係者は試合会場に立ち入ることは許されない。