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[復帰会見]2020.1.7

黒田雅之が帰ってくる!

 IBF(国際ボクシング連盟)フライ級11位の黒田雅之(33=川崎新田)が7日、神奈川県川崎市内の所属ジムで会見を開き、現役続行を宣言した。黒田は昨年5月にIBF世界同級王者のモルティ・ムザラネ(37=南アフリカ)に挑んだが判定負け。その後は進退を保留していた。会見に臨んだ黒田は「やるからには頂点を目指す」と3度目の正直での世界王座奪取を目標に掲げた。
「帰ってきたラストサムライ」が帰ってきた!
 前戦から7ヶ月間、進退について熟考を重ねていた黒田だったが、昨年12月のジムの自主興行、さらに同門の日野僚(29)の日本王座戦、全日本新人王を獲得した本多航大(20)の試合を会場で観戦し刺激を受けると、12月23日に横浜アリーナで行われたムザラネと八重樫東(36=大橋)の世界戦を観戦し、「2人とも自分より年上なのに活躍している。このまま終わるのは自分自身でもったいないなと思った」と決断し、元旦に新田渉世会長に復帰の意思を伝えた。
最短で年内での世界戦を目指す
 「復帰を決めるまでが遅い」と話し報道陣の笑いを誘った新田会長も愛弟子の復帰を心から喜んだ。「41戦して体は傷んでいないし、まだ伸びしろはたくさんある」と期待を寄せると「あくまで世界を獲るために復帰したと思っている。小さなジムで世界戦を組むのは大変だが、国内で挑戦させることを優先しつつ、海外での世界戦も視野に入れていきたい」とコメント。3月30日(月)に後楽園ホールで復帰戦を行うことを明かした。
新たなトレーニングを取り入れて進化する
 主戦場としているフライ級では体格が大きい黒田だが「フライ級でもスーパーフライ級でもチャンスがある階級で戦う。一番上のベルトだけが欲しい」と拳を握った。
強打は健在
 会見後には同門で日本スーパーバンタム級1位の古橋岳也(32)との2ラウンドのスパーリングを披露。黒田はジャブで煽ると軽快なステップワークから得意の左フック、左ボディを打ち込んだ。古橋の回転力を活かした連打を浴びたが、距離を詰めて左ボディを返した。
 7ヶ月ぶりの実戦練習を終えた黒田は「久しぶりのスパーリングで判断力が鈍っていてワンテンポ遅かった。スパーを重ねて修正していきたい」とその表情は充実感に満ち溢れていた。
3月30日の復帰戦で強さを見せる
 現在、フライ級はWBO世界同級王者の田中恒成(24=畑中)を筆頭に、2月15日にフィリピンで復帰戦のリングに挑むことを発表した前WBO世界同級王者の木村翔(31)、さらには世界主要4団体で上位にランクされている中谷潤人(22=M.T)、日本王者には強打のKOパンチャー、ユーリ阿久井政悟(24=倉敷守安)、WBOアジアパシフィック王者には目覚ましい成長ぶりを見せている阪下優友(28=角海老宝石)が名を連ねている。群雄割拠のフライ級に乗り込む黒田の復帰戦に注目したい。

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