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WBC(世界ボクシング評議会)バンタム級暫定王者の井上拓真(23=大橋)が29日、横浜市内の所属ジムで報道陣に練習を公開した。井上は、11月7日(木)にさいたまスーパーアリーナで正規王者のノルディ・ウーバーリ(33=仏)と王座統一戦に臨む。サウスポー対策にたっぷりと時間をかけた井上は、「ようやく『暫定』が取れる時がきた」とウーバーリ攻略に自信を示した。
試合の模様は当日午後7時57分からフジテレビ系列で全国生中継される。
試合の模様は当日午後7時57分からフジテレビ系列で全国生中継される。
挑戦者のつもりで戦う
会見が始まる前に大橋秀行会長から練習後の囲み会見は行わず、10分間限定の公開練習であることが告げられた。約11ヶ月ぶりのリングに上がる井上は、 「試合間隔は空いたが、サウスポー対策に時間を費やすことができた。サウスポーに慣れて、今はスムーズに戦えるようになった。試合をするのが楽しみ」と大一番を心待ちにしていた。
井上真吾トレーナー
父である井上真吾トレーナーは、「これまでは考えてしまい間が空くことがあったが、パンチへの反応がよくなり、すぐに対応できるようになった。良い状態なのでこれまでやってきたことをすべて出し切ることができれば良い結果を出せる。王座決定戦でウーバーリに決まった時は厳しい相手だと思ったが、今は五分五分以上だと思う」と勝利に期待を寄せた。
井上兄弟にとって重要な試合
大橋会長は、「最初はサウスポーに対してやりにくそうにしていたが、ラミド(ジャフスリー・ラミド=米/東京五輪フェザー級代表候補)とのスパーリングからスムーズに動けるようになった。昨年12月の暫定王座決定戦の時とは別人のように強くなった。自信を持ってリングに送り出せる」と井上の仕上がりにお墨付きを与えた。
兄・尚弥からもアドバイスを受けた
あらためてウーバーリの印象を聞かれた井上は、「手数と上手さがある選手」と08年北京五輪、12年ロンドン五輪に出場した元トップアマの実力を警戒。その上で、「自分の距離をキープして戦い、相手にテンポよくさせないことを心掛けたい。厳しい戦いになるが、兄弟でのバンタム級制覇の目標のために勝って兄にバトンをわたす」と決意を口にした。
勝って兄にバトンをつなぐ
2ラウンドのシャドーボクシングを見せた井上は、太田光亮トレーナーと1ラウンドのミット打ちを披露。シャープな右ストレートを打ち込むと、右ショートアッパー、さらには相手が前に出てきたことを想定しての左フックを叩きこんだ。打った後にはしっかりと頭を振ることも忘れず、短い時間の中でも仕上がりをアピールするには十分だった。
これまで幾多の強豪との対戦を勝ち抜き暫定チャンピオンに輝いた井上。キャリア最大の難敵を打ち破る準備はしっかり整えてきたようだ。
これまで幾多の強豪との対戦を勝ち抜き暫定チャンピオンに輝いた井上。キャリア最大の難敵を打ち破る準備はしっかり整えてきたようだ。