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第51代OPBF東洋太平洋ミドル級王者の野中悠樹(井岡弘樹)が返上した王座を懸け、同級3位の細川チャーリー忍(金子)と同級9位の太尊康輝(角海老宝石)が、9日に後楽園ホールで開催される「ゴールデンチャイルド」のメインイベントで激突する。その前日計量が都内の日本ボクシングコミッション本部事務局で行われた。
周囲が期待するのはKO、そのプレッシャーはある
今年2月、敵地大阪でサウスポーの野中悠樹(井岡弘樹)にOPBFとWBOアジアパシフィック王座を奪われた細川は今回が再起戦となる。
明日は自分のスタイルで戦うだけ
令和元年に入籍した紫都那さんと会場入りした細川は400gアンダーの72.1kgでパスすると、190cmの長身サウスポーと向かい合い、「体は大きいが、リーチは変わらないはず。パワーがどれほどあるのか」と警戒。その上で「結婚したばかりで負けられない。どちらが倒れるか分からないが、早い段階に仕掛ける」とKO決着を意識した。
きっちり仕上げてきたと太尊
一方、細川の2代前のチャンピオン太尊は、リミットの72.5kgで秤を降りると水分を補給し一息ついた。太尊は17年12月に秋山泰幸(ワタナベ)に敗れ、2度防衛したOPBF王座から陥落。その後しばらく試合から遠ざかったが、昨年11月に角海老宝石ジムに移籍し、今年4月に再起をはたした。
どんなにださくても勝つだけ
今回の試合が正式に決まったのは3週間前。準備期間に乏しく、加えてミドル級ウェイトは1年半ぶりとなるだけに減量はきつかったようだが、太尊は移籍2戦目で巡ってきたチャンスに「細川選手はタフでポテンシャルの高い選手だが、自分とは経験値が違う。その自負がある。どんな展開になっても、我慢強く、練習でしてきたことを出すことが勝利へと結びつく」とコメント。KO決着に意欲を見せる細川に対しては、「プロとして応援してくれる人にどんな形でも勝つ姿を見せることが大事。明日はいかに"ださく"勝とうかと思う」と話し、勝利への執念を示した。
パワーを見せると左:斎藤
また、このイベントのセミでは、日本ライト級2位の斎藤一貴(26=角海老宝石)と44戦のキャリアを誇るモニコ・ローレンテ(35=比)による新旧対決、ライト級8回戦がセットされている。100gアンダーの61.1kgでパスしたローレンテに対し、61.2kgのリミットでクリアした斎藤は、「相手は試合巧者のベテランだが、明日はパワーで圧倒したい。勝って最強挑戦者決定戦に弾みをつけたい」と意気込んだ。