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[一夜明け会見]2019.6.20

京口紘人「パワーだけじゃ上に行けない」

 WBA(世界ボクシング協会)ライトフライ級スーパー王者の京口紘人(25=ワタナベ)が初防衛成功から一夜明けた20日、都内の所属ジムで会見を開き、喜びとともに反省を口にした。
 京口は19日に千葉・幕張メッセイベントホールで同級10位タナワット・ナコーン(26=タイ)を迎えて初防衛戦を行い、最大6ポイント差の判定勝ちを収めたが、ムエタイで鳴らしたタフなサウスポー挑戦者だっただけに仕留めきれず、宣言通りのKOとはならなかった。
正直動きが悪かったと井上トレーナー
 「試合前に挙げていたテーマとは違う結果になったことは反省しなけらばならない。それでも先の課題がしっかりと見えたので、精進してもっと進化していきたい」と前を向き、善戦したタナワットについては「映像で見た以上に強い選手だった。敵地で世界を獲る気迫を感じた」と称えた。
 同席した井上孝志トレーナーは、「試合にピークを持ってくることができず、正直動きが悪かった。スタッフ全体で原因を突き止めたい」とコンディショニングに課題を見出した。それでも調子が悪いなかで、臨機応変に戦い方を変えることができたのは収穫と京口を労った。
しばらくは大阪に帰ってゆっくりする
 今後について渡辺均会長は、WBA正規王者との統一戦を含め白紙の状態としたが、年内にあと2試合を希望。これに京口も「決められた試合をクリアしていきたい。昨日の内容ではまだライトフライ級で一番になるとは言えないが、統一戦などで勝っていかなければ」と気を引き締めた。
次戦は秋頃か
 昨日は互いにライバルと認めるWBC王者の拳四朗(BMB)が観戦に訪れ、試合後にSNSで京口に向け「おめでとう!」と発信していた。その拳四朗も来月大阪でV6戦を予定し、京口はタイミングが合えば見に行くつもりで、統一戦になればの問いに「昨日の出来では勝てないが、やるとなれば負けない」と対抗意識を燃やした。
 また、同じリングで日本人男子初の4階級制覇を達成した井岡一翔(30=Reason大貴)については、「素直に凄い。雲の上じゃないが、自分のもっと上のステージでやっている人。でも、自分も限界はまだ見えていない。パワーだけじゃなく、幅の広いボクシングを身につけ、いずれは井岡選手のように世界的に名を上げたい」とさらなる進化を誓った。

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