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今週末の18日(日本時間19日)に米英国などで3カ所で開催された4つの世界戦は、ニューヨーク・ブルックリンのバークレイズ・センターのWBC(世界クシング評議会)ヘビー級タイトルマッチ、王者デオンタイ・ワイルダー(米国)vs挑戦者WBC同級4位のドミニク・ブリズエール(米国)戦をはじめ、好試合が数多く繰り広げられた。
ワイルダー、右一撃でV9達成
試合前から罵り合うなど因縁をみせていた両者、初回はワイルダーがジャブで距離を取りながら慎重な試合運びを見せる。対して3年ぶり2度目の世界挑戦のブリズエールは主導権を握りたいが、距離が遠くてパンチを打ち込めず。ラウンド半ばを過ぎるとワイルダーがジリジリと距離に詰めてコーナー付近で右ストレートを決めて膝を揺らす。すると、ワイルダーの強烈な右がジャストミート! 腰から崩れ落ちたブリズエールは何とか立ち上がったがレフェリーは10カウントを数えあげた。王者のワイルダーがワンパンチKOで9度目の防衛に成功。無敗をキープするワイルダーの戦績は42戦41勝(40KO)1分、2度目の世界挑戦も敗れたブリズエールは22戦20勝(18KO)2敗とした。
ラッセルがスピードで圧倒
セミファイナルのWBC世界フェザー級タイトルマッチは、サウスポーの王者ゲーリー・ラッセルJr(米国)がスタンスをとり、挑戦者の元同級世界王者、同級3位のキコ・マルティネス(スペイン)のフックの打ち終わりを狙った。スピードで上回るラッセルは左アッパーを好打させ主導権を掴んでいくと、カウンターも随所に決めていった。そうして迎えた5回、残り1分となったころまたも左カウンターが炸裂すると、残り10秒程でマルティネスは3回にカットした左目上の傷の悪化によりドクターストップ。ラッセルが5回52秒TKO勝利で5度目の防衛に成功した。ここ5年は毎年1度しかリングに立っていないラッセルの戦績は31戦30勝(18KO)1敗、力を発揮出来なかったマルティネスは50戦39勝(28KO)9敗2分となった。
サンダースが2階級制覇達成
英国・スティーブンエイジのラメックス・スタジアムではWBO(世界ボクシング機構)スーパーミドル級王座決定戦が決行。前WBO世界ミドル級王者で2位のビリー・ジョー・サンダース(英国)が、1位シェファ・イスフィ(セルビア)を圧倒した。サウスポースタイルのサンダースが初回から右ジャブでイスフィを突き放し左をヒット。形勢逆転を狙うイスフィは6回にラッシュを見せるも、サンダースのアウトボクシングを最後まで詰めることができずにフィニッシュ。3-0(120-108、117-111、118-110)の大差判定でサンダースが王座返り咲きを果たした。2階級制覇を達成したサンダースの戦績は28戦全勝(13KO)、敗れたイスフィは33戦27勝(20KO)4敗2分となった。
テイラー、2度ダウンを奪い世界初栄冠
グラスゴーの井上尚弥(大橋)vsエマニエル・ロドリゲス(プエルトリコ)戦のメインで行われた、WBSS(ワールド・ボクシング・スーパー・シリーズ)のスーパーライト級準決勝兼IBF(国際ボクシング連盟)同級タイトルマッチ。序盤は王者バランチクはプレッシャーをかけて荒々しい左右フックを振るうと、地元出身のテイラーはサウスポースタイルの右ジャブを散らして距離を作り左をコネクトさせた。5回にはバランチクも左フックで腰を沈めさせるなど反撃。しかし、続く6回にテイラーが右カウンターを決めて倒すと、さらに攻め込み左でダウンを追加。なんとかゴングに救われたバランチクはその後に力強いパンチで食い下がったが、最後までテイラーが試合をコントロールして終了のゴング。3-0(117-109、115-111×2)の判定でテイラーがWBSS決勝進出を決めるとともにIBF王座を獲得した。決勝をWBA&WBCダイヤモンド王者レジス・プログレイス(米国)と行うテイラーの戦績は15戦全勝(12KO)、初黒星となったバランチクは20戦19勝(12KO)1敗とした。