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日本バンタム級正規王者の齊藤裕太(31=花形)と暫定王者の木村隼人(29=ワタナベ)が明日18日、後楽園ホールで開催される「DANGAN222」のメインで統一王座を懸け激突する。その前日計量が17日に都内の日本ボクシングコミッション本部事務局で行われ、注目の対決を前に両王者が意気込みを語った。
昨年、王座戦が3度続けて中止となる異常事態に見舞われ、一時は「呪われている」とも囁かれたバンタム級だが、8ヶ月の空位期間を経て、昨年9月に同級3位の菊地永太(真正)との決定戦を制した齊籐が新王者となった――。
昨年、王座戦が3度続けて中止となる異常事態に見舞われ、一時は「呪われている」とも囁かれたバンタム級だが、8ヶ月の空位期間を経て、昨年9月に同級3位の菊地永太(真正)との決定戦を制した齊籐が新王者となった――。
ボクシングを辞める覚悟もあった
だが、今度はその齊籐が試合後に潰瘍性大腸炎を患い、1位の鈴木悠介(三迫)と12月に予定していた指名試合をキャンセル。急遽暫定王座が設置され同月、木村が6位の高野誠三(真正)を破り初の日本タイトルを獲得した。そして今回、4ヵ月以内に義務づけられた王座統一戦で、この一年間続いたバンタム級王座の混迷に終止符を打つ舞台が整った。
「水抜きが上手くいった」と笑顔を見せた齊藤は先に秤へ上がり、リミットの53.5kgでクリア。次いで木村も「減量は順調だった」と余裕の表情を見せリミットちょうどを計測。計量後に握手を交わし健闘を誓い合った。
「水抜きが上手くいった」と笑顔を見せた齊藤は先に秤へ上がり、リミットの53.5kgでクリア。次いで木村も「減量は順調だった」と余裕の表情を見せリミットちょうどを計測。計量後に握手を交わし健闘を誓い合った。
今は続けられることが嬉しい
病気の発覚後は、このままボクシングができないのではと覚悟をした齊藤だが、新薬の効果もあり3ヵ月間の療養で練習を再開。今も再発の恐れはあるが、齊藤は「気長に治すしかないが、こんな状態でもボクシングができるので逆に運を持っていると思う。このままチャンピオンとして突き進むだけ」と前向きに話し、「5月に生まれる4人目の子供のためにも負けられない」と気合十分。木村を「僕よりキャリアがあって巧い選手」と評価しながらも、ボクシングができる喜びを実感し「勝つことしか考えていない。倒すだけ」と拳を握った。
暫定のモヤモヤ感を払しょくする
一方、「暫定の二文字を取ってスッキリする」と意気込む木村は、「12月から井上孝志トレーナーに替わり、スタミナのつくキツイ練習をこなしてきた」と話し、「向こうの有利なやり方はしないが、ガンガンきてくれるようなら気持ちの良い試合になる」と試合のイメージを掴んでいた。
序盤から激しい主導権争いが予想され、打ち合いに持ち込めば齊藤有利、巧みにヒット&ウェイを使い分けるようなら木村有利の展開となりそうだが、どちらにしても激闘は必至。伝統ある日本バンタム級の真王座に就くのは、果たしてどちらか――。
序盤から激しい主導権争いが予想され、打ち合いに持ち込めば齊藤有利、巧みにヒット&ウェイを使い分けるようなら木村有利の展開となりそうだが、どちらにしても激闘は必至。伝統ある日本バンタム級の真王座に就くのは、果たしてどちらか――。
勝者に挑戦する鈴木は明日に集中
また、統一戦の勝者と3ヵ月以内に指名試合が義務づけられる鈴木は明日のセミファイナルに出場し、インドネシア人選手と54.0kg契約8回戦を行う。200gアンダーの53.8kgで計量をパスした鈴木は、統一戦の予想を聞かれ「一年半のブランクで体作りが大変だったので、今は自分のことに集中したい。明日の試合と次の指名戦がワンセットだと思っている」とコメントした。
山中氏とDANGANが仕掛けるバンタム級トーナメント
先日、今大会の主催者「DANGAN」より優勝賞金100万円の山中慎介バンタム級トーナメント(仮)が発表されたばかりだが、3選手とも出場に意欲的。バンタム級は明日で昨年の厄を落とし、今年こそ熱い年になると期待したい。