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[公開練習]2018.12.25

フアレスは親子の絆でベルトを獲る!

 WBC(世界ボクシング評議会)ライトフライ級7位のサウル・フアレス(28=メキシコ)が25日、都内のジムで報道陣に練習を公開した。12月30日(日)に東京・大田区総合体育館で王者の拳四朗(26=BMB)に挑戦するフアレスは、「チャンピオンは才能があり、海外でも評価が高い選手なのでずっと戦いたいと思っていた」と試合が待ちきれない様子だった。
父のラウル・フアレス氏
 元世界ランカーである兄の影響でボクシングを始めたフアレス。アマチュア時代は2度のナショナルチャンピオン、ゴールデングローブのタイトルを獲得し、78戦70勝8敗の戦績を残した。兄のラウル・フアレス氏(父と同じ名前)は1996年に来日しWBC世界フライ級王者のユーリ・アルバチャコフ(協栄/ロシア)、2004年にWBC世界スーパーフライ級王者の川島郭志(ヨネクラ)に挑戦したが判定負けを喫した。ニックネームの"ベイビー"は父と兄が付けており、サウルもこれを受け継いだ。
スピードで勝負する
 父でトレーナーのラウル氏は、「サウルは非常に才能にあふれていて普段から節制する選手だ。チャンピオンは強いが、攻め続けてベルトをメキシコに持ち帰りたい」とフアレス家悲願の世界王者誕生に期待を寄せた。 
 2016年にWBC世界ミニマム級王者のワンヒン・ミナヨーティン(タイ)に挑戦するも判定負けを喫したフアレスは、2度目のチャンスに「これまで多くの強豪と戦って自分には力があると自信になった。負けたことは気にしない。非常に大事な試合になるのでモチベーションは高い」と気合いを入れた。
精力的に動いた
 会見後の練習では滑らかな動きからハンドスピードのあるコンビネーションを披露。3ラウンドのミット打ちではガードを高く上げ、常に足を動かしディフェンス意識の高さを窺わせた。パンチ力は感じられないものの、止まらない連打は拳四朗にとっては厄介になりそうだ。その後はサンドバック打ちを2ラウンド、シングル、ダブルのパンチングボールでメニューを消化した。
寺地永会長
 フアレスの練習を見たBMBジム寺地永会長は、「攻撃よりディフェンスを重視するボクシングで常に頭の位置を変えてくる。前回のメリンド戦よりも拳四朗のパンチは当たりにくいのではないか。多分、判定では勝てると思うが、良い試合にするためにどこでボディを当てるかだけど、ボディも打ちにくそう」とメキシカン独特のやりにくさを警戒。その上で「前回より好戦的にいくことになると思う」とプレスをかけながら攻めていく考えがあると語った。
 加藤健太トレーナーは、「足をどう止めるかがポイントになる。入り際を狙ってくるのと、こちらの足が止まると手数を出してくるので注意したい。ジャブで触らせないのが一番良いと思う。動きながら誘って来るので不用意に入らないようにしたい」と感想を口にした。
30日はかめはめ波でぶっ飛ばす!?
 日本の格闘系のアニメが大好きだというフアレスは、「北斗の拳も好きだが一番はドラゴンボール。好きなキャラクターはベジータ。30日はケンシロウとベジータの戦いになる。当日はスーパーサイヤ人になる」と笑顔を見せた。報道陣のリクエストにドラゴンボールの主人公、孫悟空の必殺技である"かめはめ波"のポーズで写真撮影にも応じ、サービス精神たっぷりだった。

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