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[前日計量]2018.11.30

親しい仲でも容赦しない!

 日本Sライト級王者の細川バレンタイン(角海老宝石)と日本同級10位の稲垣孝(フラッシュ赤羽)によるタイトルマッチが明日1日、後楽園ホール開催「ダイナミックグローブ& SLUGFEST.7」のメインイベントで行われる。その前日計量が30日に都内の日本ボクシングコミッション本部事務局で行われ、細川がリミットの63.5kgを400gアンダーでパス。挑戦者の稲垣は100gアンダーの63.4kgで秤を降りた。
 06年デビューの37歳・細川と03年デビューの33歳・稲垣は、これまで何度もスパーリングで手を合わせ、「バレンさん」、「ガッキー」と呼び合う戦友。プライベートでも連絡を取り合う仲だが、細川は「リングの上では容赦しない。真正面から受け止める」。稲垣も「望むところ」と火花を散らした。
倒し倒されとなったデスティノ戦、今回も打撃戦になる!
 プロ12年目で初のタイトルを獲得した苦労人の細川は、今回が2度目の防衛戦。今年5月のチャンピオンカーニバルでは、強打者デスティノ・ジャパン(ピューマ渡久地)と倒し倒されの真っ向勝負でファンを沸かせ、7回TKO勝ちで初防衛に成功。37歳にしてなおも成長を感じさせた。
リングで馴れ合うつもりはない!
 計量後の取材で「(実力的に)勝って当然と思われているので、いつもよりプレッシャーを感じる」と切り出した細川は、「ガッキーはタフなファイター。近距離での打ち合いになる。スパーはもちろん、互いの試合を何度も見ていているので、どんな戦い方をするのか理解しているし、今さら小細工は通用しない。気持ちのぶつかり合いになる」と試合を予想した。その上で「引退を懸けて挑んでくるガッキーを正面から受け止める。もう嫌だというぐらい殴ってやる。馴れ合うつもりはない」と闘志をむき出しにした。
作戦はあると稲垣
 一方、日本王座3度目の挑戦となる稲垣は、節目の40戦目をラストチャンスと捉える。10月に第一子となる長女が生まれ、父として強さを証明するため、これまで以上にハードな練習を重ねてきた。集大成と位置づける今回のタイトル戦で、友人としても尊敬する細川に挑戦することを「不思議な縁」と感慨深げに話した稲垣だが、記者から細川の言葉を聞くと決意の表情に変わり、「望むところ。気持ちじゃ絶対に負けない。何がなんでも獲りにいく」と拳を握った。

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