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元日本Sバンタム級暫定王者で現在は所属する協栄ジムで一般会員向けに指導する瀬藤幹人(39)が12日、後楽園ホールで開催された「TFC.3亀田和毅世界戦」のリングで引退式を行い、現役生活に別れを告げた。
昨年7月の和気戦がラストファイト
2000年5月にデビューした瀬藤は、11年4月に玉越強平(松下拳斗/千里馬神戸※引退)に勝利し日本同級暫定王座を獲得。7月の統一戦で芹江匡晋(伴流※引退)に敗れ、12年にも日本同級王者の大竹秀典(金子)に挑戦したが返り咲きはならなかった。昨年7月、5回TKO負けを喫した和氣慎吾(FLARE山上)とのノンタイトル戦が最後の試合となった。生涯戦績は51戦34勝(18KO)14敗3分。ガードを下げた独特のファイトスタイルが印象的だった。
愛娘とお馴染みのポーズを決めた
愛娘とリングに上がった瀬藤は、協栄ジムの元世界チャンピオン佐藤修氏と坂田健史氏より花束を、さらに日本ボクシングコミッション、日本プロボクシング協会から記念品が贈られた。
別れの10カウントゴング
瀬藤は「勝ったり負けたりのボクシング人生でしたが、敗戦こそが自分の財産。挫折を多く味わったからこそ、人の気持ちと痛みが少しでも分かる人間になれたと思う。これからの人生も人の役に立つことをしていきたい。ありがとうございました」と感謝し、長く慣れ親しんだリングを後にした。