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IBF(国際ボクシング連盟)女子アトム級王座決定戦が29日、後楽園ホールで開催された「DANGAN216」のメインイベントで行われ、元WBC(世界ボクシング評議会)女子ミニフライ級王者の黒木優子(YuKO)と前OPBF東洋太平洋女子ミニフライ級王者の花形冴美(花形)がベルトを争った。今回が約4年10ヶ月ぶり3度目の対戦。どちらに勝利の女神は微笑んだのか――。
花形がついに世界王者
サウスポー黒木が足を使いながら左を狙うのに対し、花形は飛び込んで右フックを合わせる展開。2回になると花形がプレスをかけて攻勢。3回には右フックでロープまで吹っ飛ばした。中盤はお互いに決定打に恵まれず採点の難しいラウンドが続く。終盤は黒木の左ストレートがヒットし出しポイントを挽回。しかし、ベルト奪取に闘志を燃やす花形も前に出て懸命にパンチを返した。採点は割れたが花形に軍配が上がり、世界王者に就いた。
ベルトは重いです
悲願の王座獲得にリング上で号泣した花形。控室に戻ると「うれしい気持ちよりたくさんの人への感謝の気持ちでいっぱいです。ひとつの壁をクリアすることができた」と安堵の表情を見せた。3度対戦した黒木を「右の使い方が上手くなっていて邪魔に感じた。ただ、初回に左をもらったがこれなら大丈夫だと思った。今日は良いところはなかったが、今までより気持ちの面で上回ることができた」とコメントした。
次戦は指名戦が濃厚
師匠である花形進会長と同じ5回目の挑戦で世界のベルトを巻いた花形。会見に同席した花形会長は「花形なんてリングネームをつけたからなかなか世界が獲れないのかと心配したが、俺と同じ記録になった。防衛したら俺を抜くな」と話すと、「まずは会長を抜くために初防衛します!」と返し報道陣を笑いに誘った。
気持ちが弱かった
一方、1階級下げて2本目のベルトを狙うも惜敗した黒木は「相手の攻撃は想定内だったが、悪いパンチをもらいすぎた。先に攻めたかったが後手になってしまった。苦手意識はない。私が未熟だっただけで作戦通りに戦えば勝てた。陣営に申し訳ない」と肩を落とした。今後については「どうするかまだ分からない」と明言を避けた。
採点表