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OPBF東洋太平洋&WBOアジアパシフィック・ヘビー級王者の藤本京太郎(角海老宝石)が25日に後楽園ホールで開催された「ガッツファイティング」で挑戦者のスタット・カラレック(タイ)を迎えてOPBF4度目、WBOアジアパシフィック3度目の防衛戦に臨んだ。日本人初のヘビー級王者を目指す藤本が、まずは左を上下に打ち分けペースを握った。
格の違いを見せた
体格で上回る藤本がワンツー、左ボディをヒット。ロープを背にしたスタットは打ち終わりに左フックを狙うと、大振りのフックでどよめかせただが、パンチは空を切り藤本のボディブローで体力を削られた。6回、藤本はタイミングの良い右カウンターを決めて痛烈なダウンをゲット。これで終わりかと思われたがタフなタイ人は立ち上がって再開。しかし、ダメージが深くラウンド終了後に棄権を申し出て、藤本が2冠の防衛に成功した。
自分のボクシングがわかってきた
ベルトを守った藤本は「思っていたより攻めあぐねてしまった。ボクシングは難しいですね」と浮かない顔。「バックアップを信頼して年末か来年の最初には大きな試合がしたい」と抱負を語った。
世界戦を実現させる
会見に同席した専属マネージャーの萩森健一氏によると、大晦日を想定して2つのプランがあると明言。ひとつはWBA正規王座で正規王者のマヌエル・チャー(ドイツ)が違反薬物発見で9月29日の防衛戦が中止。チャーは王座はく奪が濃厚となっている。まだWBAランキングに入っていないが、「なんとか話をまとめたい」と萩森氏。もうひとつは、現在7位につけているWBO王座。こちらは指名挑戦者決定戦を目指していくという。「東京で開催できるよう交渉していく」と話した。
一撃KO
第3試合では、前OPBF東洋太平洋フライ級王者の中山佳祐(ワタナベ)がSフライ級6回戦でジャッカパーン・セントーン(タイ)を相手に再起戦。中山は初回に単発の左ボディストレートを当てると、2回に左ストレートを直撃させタイ人をキャンバスに沈めた。
早く試合を終わらせたかった
復帰戦を飾った中山は「KO負けからのダメージが心配だった。初回に右を一発もらい不安になったが軌道がわかったので左を合わせた。相手はKO率が高くて警戒したがこれまでの相手の方がパンチがあった。勝ててホッとしている」と安堵の表情を浮かべた。今回はSフライ級での試合となったが「フライ級でもSフライ級でもチャンスがある方に挑みたい」と王座返り咲きを誓った。