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日本Sウェルター級暫定王座決定戦が24日に後楽園ホールで開催された「DANGAN215」のメインイベントで行われ、同級1位の渡部あきのり(33=角海老宝石)と同級2位の丸木凌介(27=天熊丸木)が初回から闘志を剥きだし打ち合った。
渡部が日本2階級制覇を達成
サウスポーの渡部が距離を詰めたが、丸木もすかさずワンツー、左フックを好打。ペースを掴みかけた丸木だが、渡部は怯まず前に出ると左右の連打を爆発!コーナーに詰めてのラッシュで先制のダウンを奪った。ここは立ち上がった丸木だが、渡部の怒涛の連打を防ぎきれずレフェリーに救われた。
心が折れているのが分かった
暫定王座ながら日本2階級制覇を成し遂げた渡部は「角海老宝石ジムに来て2年が経つが、プロボクサーにとって最高のジム。結果で返すしかないと思っていたので勝てて良かった。ベルトは心地よい」と安堵の表情。「トレーナーにはハラハラすると言われたが、お客さんが盛り上がってくれたから良かった」と笑顔を見せた。
6年ぶりの日本王座獲得
4月の試合後に3歳の長女・紗月ちゃんが白血病であることが判明。現在も入退院を繰り返していることを明かした渡部は、「娘のために勝てて良かった。これからも泥臭く勝ち進んでいく」と話した。次戦は正規王者の新藤寛之(宮田)との王座統一戦が濃厚。新藤は埼玉県の花咲徳栄高校ボクシング部の1年後輩だ。「真面目な奴でやりづらいけれど、決まればしっかり戦うだけ」と語った。
もう少し打ち合いたかった
一方、チャンスを掴みながらキャンバスに沈んだ丸木は「サウスポー対策用の左フックを中盤まで取っておくつもりだったが、初回で効かせたので戦略が白紙になってしまった」。「パンチをもらって集中力が途切れてしまった」と肩を落とした。