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[試合後談話]2018.4.12

木村吉光がベルトにアタック

 WBOアジアパシフィック・フェザー級タイトルマッチが12日、後楽園ホールで開催された「ダイヤモンドグローブ」のセミファイナルで行われ、王者のリチャード・プミクピック(26=比)と挑戦者で同級5位の木村吉光(21=白井・具志堅)が拳を交えた。また、警視庁に勤務しながらプロボクサーとの両立を目指す杉田ダイスケ(29=ワタナベ)はジュン・ブラゾ(25=比)を相手にデビュー戦に臨んだ。
王者のテクニックが上回った
 開始から積極的に仕掛けるプミクピックに対し、木村は右で迎え撃つが頭から突っ込んでくる相手に手を焼いた。2回、木村はコーナーに押し込むと左ボディを叩いて真っ向から打ち合い、5回にはプミクピックの豪快な右フックに左ボディを合わせたが、被弾が増え失点を重ねた。終盤、逆転を狙う木村は手数を増やしたが、プミクピックの巧みなクリンチワークに決定打を作り出せず試合終了のゴングを聞いた。2〜4ポイント差をつけたプミクピックが初防衛に成功した。
スタミナは問題なかったが…
 ベルト奪取に最後まで闘志を燃やした木村は「相手の左フックに合わせてカウンターを狙った。練習してきたことは出せたが、途中から狙い過ぎてしまった。後半もアグレッシブに攻めたが、相手はクリンチが上手く思うように出来なかった」と言うと涙で頬を濡らした。「今後はディフェンス力とコンビネーションの豊富さが課題なので、比嘉大吾に学びたい。もっと強くなって先輩であり兄弟みたいな大吾君に追いつきたい」と、3日後にV3戦を控えたWBC世界フライ級王者に思いを託した。
日本人に2連勝
 ベルトを守ったプミクピックは「相手はパンチに威力があったが、自分の方が強かった。天笠の方が頭が良くやりづらかった。また日本で戦いたい」と喜びを爆発させた。
杉田が初陣を飾った
 スーパーバンタム級6回戦でブラゾと対戦した杉田は、立ち上がりはやや硬さが見られたが、単発の右ストレートをヒット。3回にはワンツーで膝を揺らしてポイントを加点した。その後もジャブで突き放し最後までペースを譲らなかった。
忘れらない一日になった
 控室に戻った杉田は「ホッとしました」と安堵の表情を見せた。「これまではずっと一人で練習していたが、この1年は石原トレーナーが見てくれて、自分が練習に行けない時もLINEでアドバイスをしてくれた」と感謝の言葉を口にした。判定勝ちに「消極的になり盛り上がりに欠けたが、怪我をしないで確実に勝つことを目標にしていた。次はメリハリをつけた試合をしていきたい」と課題を挙げた。「警察官とプロボクサーになるのが夢だったので今日は良い日になった」と声を弾ませた杉田。「今後の目標はもう1勝してA級に上がること。なにかしらのベルトを巻きたい」と抱負を口にした。  

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