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元IBF世界ライトフライ級王者の八重樫東(35=大橋)が26日、後楽園ホールで開催された「フェニックスバトル63」のセミファイナルに出場。インドネシア・フライ級王者のフランス・ダムール・パルー(33)を相手にスーパーフライ級10回戦を行った。観客の大声援を背にリングに上がった八重樫は、初回は慎重な動きを見せた。
八重樫が貫禄勝ち
八重樫は2回、前に出てるパル―と真っ向から打ち合うと、左ボディから連打を繰り出し右フックで先制のダウンを演出。立ち上がってきたパルーに右フックでダウンを追加し、最後は左ボディでキャンバスに沈めた。
自分自身にガッカリした
「思いのほか動けなかった自分に情けなさを感じた試合だった」。反省の弁からはじまった試合後の控室。「調整段階では上手くいっていたので、自分に対してある種の期待感があったが…。接近戦ではパンチが当たるのはわかっていたので出入りのボクシングがしたかったですね」と納得がいかない出来に首を捻った。
4階級制覇だなんて言えない
悔しい再起戦だと苦笑いを浮かべた八重樫は「試合が決まってからの日々は充実していたし、良い時間を過ごすことができたことが収穫。何とか次につなげることができたのでできるだけ早く練習を再開します」と最後は前向きなコメントで会見を締めた。
井上が圧勝
ここまで10戦全勝(9KO)の日本スーパーライト級2位のサウスポー井上浩樹(25=大橋)は65.0kg契約8回戦でワチラサク・ワイヤウォング(タイ)と対戦。開始から井上はスピード感あふれる攻撃で14戦9勝(2KO)5敗のタイ人に左ボディストレート、右ボディアッパーを突き刺しペースを掌握。2回に左ストレートを決めるとワイヤウォングは一瞬の間を置いてダウン。立ち上がったものの足元がふらつき10カウントが数え上げられた。
少し力んでしまった
無傷の連勝記録を11に伸ばした井上は「長引いたら危険な相手だと思い、強いパンチを見せて上下にコンビネーションを散らしていこうと思った。初回が終わって判定までいくかと思うぐらいガードが固かったが、ガードの間からパンチを当てることができた。最後の左ストレートは手応えバッチリだった」と淡々と試合を振り返った。試合前に怪我をしない体作りを課題に挙げた井上は「次は日本チャンピオンか世界ランカーと戦いたい」と抱負を口にした。