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WBO(世界ボクシング機構)フェザー級王者オスカル・バルデス(27=メキシコ)は10日(日本時間11日)、米国カリフォルニア州カーソンのスタブハブ・センターで同級10位、元WBA(世界ボクシング協会)スーパーバンタム級王者スコット・クイッグ(29=英)の挑戦を受けたが、その試合の途中でアゴを骨折していたことが分かった。それでもバルデスは最後まで戦い抜いた。
クイッグのアッパーを被弾
バルデスが先行するかたちで試合は始まったが、中盤になると体重超過で戴冠の資格を失っていたクイッグも押し返した。ちなみに当日計量ではバルデスが135.6ポンド(約61.4キロ)、10万ドル(約1060万円)の報酬から約200万円を罰金として没収されたクイッグは142.2ポンド(約64.5キロ)だったと報告されている。総力戦の様相を呈するなか5回にはクイッグが相手のパンチで左目上をカット、バルデスも6回に口から出血した。骨折はそのときではないかとみられている。同時にバルデスは歯も失った。後半は両者とも顔面を朱に染めながら激しくパンチを交換。そのまま勝負は判定に委ねられ、117対111(二者)、118対110の3‐0でバルデスの手が挙がった。
試合後、バルデスは「いつもベストを尽くすと言っているが、きょうは最高の相手に地獄のなかで勝てた。チームを誇りに思う。スコットも強かった」とコメントを残し、病院に直行した。バルデスは他団体王者との統一戦を希望しているが、早くても戦線復帰は秋になりそうだ。