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王座奪還を目指す前WBC(世界ボクシング評議会)バンタム級王者で同級1位の山中慎介(35=帝拳)が20日、都内の所属ジムで報道陣に練習を公開した。山中は3月1日(木)に両国国技館で開催される「ワールドプレミアム・ボクシング ダブル世界戦」で王者のルイス・ネリ(23=メキシコ)とダイレクトリマッチに臨む。寒さで汗が出にくい時期にもかかわらず、練習後には大粒の汗を流し絶好調をアピールした。
自分の良いところを出す
練習前の会見で山中は「現役続行を宣言してからは、ネリにリベンジすることだけを考えてきた、前回悪かった部分は徹底的に修正してきた。これまで以上に充実した練習ができた」とディフェンスの向上、さらに精神面が強くなったと手応えを感じていた。
厳しい戦いは覚悟している
挑戦者としては約6年4ヶ月ぶりの試合となるが「チャレンジャーとしてリングに上がるのは久しぶり。今までよりプレッシャーは感じていない。勝って笑ってリングを降りたい」と語ると、「(KOに)こだわるわけではないが、KO勝ちが一番の魅力。タイミング良くパンチが入れば倒れる」と完全決着でネリに借りを返す。
激しい打ち合いを見せた
会見後に行われた練習では、2ラウンドのシャドーボクシングで体をほぐした後、WBC世界同級12位のマイケル・ダスマリナス(25=比)との2ラウンドのスパーリングを披露。田中繊大トレーナーの「(ネリは)パンチ振ってくるぞ。左足を動かして」という指示が出る中、ネリと同じ身長165pのダスマリナスの左右フックをガードで回避。ラウンド終盤には左ストレートをボディに伸ばした。続くラウンドにはシャブで顔を弾き、左ストレートでロープを背負わせた。
気合いのミット打ち
続けて行われたミット打ちでは、威力満点のゴッドレフトを叩き込むと、左ボディアッパーを見せた。サンドバック1ラウンド、シングルとダブルのパンチングボールで練習メニューを消化した。
冬の試合の方が好き
練習後、囲み取材に応じた山中は「減量でキツい時期にしてはよく動けている。ダスマリナスはネリとタイプが違うが、世界ランカーで力のある選手なので練習になる。今日の出来はすごく良かったわけではないが、まずまずではないか」と話すと、本日来日したネリに対し、「前回(昨年8月)とは気温が違うので寒暖差に気を付けてほしい。お互い万全の状態で試合したい」と因縁の再戦をベストコンディションで拳を交えたいと語った。