東洋太平洋ミニマム級戦と日本王座挑戦権

　ボクモバPPVで初めてライブ配信したDANGAN200回記念大会。メインイベントはミニマム級東洋太平洋タイトルマッチ。チャンピオン小浦翼(E&Jカシアス)の初防衛戦は、ランキング1位の谷口将隆(ワタナベ)との大一番となった。

　リングサイドの意見も割れたミニマム級東洋太平洋タイトルマッチ。4ラウンドと8ラウンド終了後の途中採点が試合の明暗を分けた試合。序盤ペースを握ったのはチャンピオンの小浦翼(E&Jカシアス)。中盤はサウスポーの谷口将隆(ワタナベ)が巻き返した。クリンチが増えたラスト4ラウンドは、2ラウンドずつ取り合ったため、2-0の判定でチャンピオンが王座初防衛となった。

　「しょっぱい試合をしてしまった」と控え室で苦笑いしたのはチャンピオン。「うまくボクシングをする予定だったが、相手に付き合ってしまった。一発にこだわって、一発で距離を詰める展開になった」と試合を振り返った。それでも、「体のスタミナとパワーは勝てた。少し距離が遠かったが、最後まで押し切れた。後半まで戦ったので勉強になった」と笑顔で会見を終えた。

　挑戦者の谷口将隆(ワタナベ)は試合後、「採点の基準をもう少しはっきりして欲しい。4ラウンドから8ラウンドのポイントを取っていたので、9から12までのポイントが取れていなかったのがなぜかわからない。12ラウンドは絶対に取ってた」と悔しがった。チャンピオンの印象は「粘られるとは思わなかった。くっついた時はうまかった」とした。

　この日のラストマッチは日本スーパーウェルター級王座挑戦者決定戦。右ジャブと左ストレートで優勢を印象付けた元日本ウェルター級チャンピオン新藤寛之(宮田)に対して、3回は諏訪が圧力を増したが、新藤の懐を脅かすまでには至らず、ヒッティングにより右目上をカット。出血が多いため、レフェリーが続行不能と判断した。

　日本王座挑戦権を獲得した新藤寛之(宮田)は「相手が前に出てくるのは分かっていた中での戦いで悪くはなかった。左ストレートは良かったが、返しの右フックの正確性があればより良かったと思う。今日の出来だとチャンピオンには押し込まれるので的確にパンチを当てられるように改良していきたい。打ち合う場面も出てくるのでまとめられるようにしたい」と試合を振り返った。