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2月のWBOアジアパシフィック戦で惜敗し、4ヶ月ぶりに再起戦を迎えた日本ライトフライ級5位の板垣幸司(広島三栄)が28日、広島市内のNTTクレドホールで東洋太平洋ライトフライ級10位のロリー・スマルボン(比)を迎えて50kg契約8回戦に臨んだ。
両者悔しいドロー
試合は、序盤、板垣が前のめりに攻勢をかけ、スマルポンはカウンターで迎え打つ展開でスタートした。単発ながら強烈な1発をあてるスマルポンに、板垣は右ストレートを上下に散らして対応。3ラウンドと、4ラウンドにパンチで左目上下をカットした板垣だが、下がることなく、細かいパンチで盛り返してみせた。有効打はスマルポンが上回ったものの、手数を出し続けた板垣がドローに持ち込んだ。
板垣幸司(広島三栄)
試合後、控え室に戻った板垣は「負けた試合です。色々と考えながらやったんですが、相手の懐が深くて入り込めなかったですね。途中で相手がボディが効いていたのはわかっていたんですが、入って行けなかったですね。強かったです。悔しいですね」と、反省が口をついた。「これでランキングが下がらなければ、また、タイトルを目指して頑張ります」と、最後は前を向いた。
藤本雅義会長
藤本雅義会長は「実は試合の3週間前から板垣が怪我をしてあんまり練習できていなかった。そんな中でのドローだから、まあ、仕方ないと思う。今日は私も風邪をひいて熱があったので、ちゃんと指示ができなかった。ランキングさえ下がらなかったら、また広島でタイトル戦がしたいですね」と、年内にタイトルを狙いたいと話した。
ロリー・スマルポン(比)
一方、ドロー判定に不満顔のスマルポンは「イタガキは良い選手だったけど、勝っていたのは私だと思う。日本はフェアな国だと思っていた。前に試合した拳四朗(BMB、WBC世界ライトフライ級チャンピオン)ともう一度やりたいので、呼んでもらえるようにまた頑張ります」と、最後は笑顔をみせた。