試合日程 | 試合結果 | 動画ニュース | ランキング | 選手検索 |
31日、有明コロシアムで行われたダブル世界戦の"新章・巌流島決戦"第2幕。WBA世界スーパーフェザー級王者・内山高志(ワタナベ)が挑戦者・三浦隆司(横浜光)を迎えた日本人豪腕対決は、波乱の展開となった。
内山のジャブが炸裂
3ラウンド、王者が挑戦者の左ストレートでダウンを奪われると有明は激震。三浦の政権交代も予感させたが、その後の内山の正確なジャブに三浦の右目が腫れ上がると、8ラウンド終了時に三浦陣営が棄権申し出、内山が左1本で三浦の野望を打ち砕く3度目の王座防衛を遂げた。
敗れた三浦の会見
試合後、敗れた三浦は会見で「ダウンを取っても行ける感じがしなかった。内山選手の左は色々な角度から飛んできて、もらい過ぎた。玉砕覚悟で行ったが、中盤から目がきつくなり、8ラウンドで急に見えなくなった。予想以上の強さだった」と試合を振り返り、今後については「世界が遠ざかった。今は何も考えられない」とした。
苦しみながらも王座防衛
一方、痛めた右拳をアイシングしながら会見を行った内山は「ダウンに関しては驚きが若干あった。もらう瞬間、目を逸らしていた。あとカットして集中力も鈍った。ボヤける感じだったが、ダウンしてからは集中しろと自分を言い聞かせ、後半は良くなった。(相手の)棄権は不完全燃焼」と振り返り、逆転TKOにも満足感はないとした。
負傷した右手
また、三浦の印象を問われ「サウスポーのやり難さはなかったが、タフだった。それで僕の手がイカれた。プロに入って一番苦戦した」と話し、挑戦者のタフネスを称えた。右拳の負傷も「ジャブで最後までコントロール出来て良かった。ファイター相手にこの拳で戦えたのは良い経験になった。今後は世界のトップクラスと戦いたい」と、次は世界の強豪を希望するとして初めて笑顔を覗かせた。ここで渡辺会長が「骨折してるかも知れないので、今後の治療でどの程度時間が掛かるか。暫くは(防衛戦まで)時間を空ける。でも夏か、秋頃かな」と4度目の防衛プランを明かした。
試合後の解説席で
怪我の具合が気になるところだが、世界戦初ダウン後に左ジャブ1本で相手を粉砕した姿はまさに鬼神。日本最強を証明した"KO Dynamite"内山高志は、いよいよメジャーのリングに殴り込む。