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[試合結果]2017.3.26

リナレスvsクロラの再戦

 WBA(世界ボクシング協会)ライト級王者でWBC(世界ボクシング評議会)同級ダイヤモンド王者でもあるホルヘ・リナレス(31=帝拳)は25日(日本時間26日)、英国マンチェスターで前WBA王者アンソニー・クロラ(30=英)を相手に初防衛戦に臨んだ。昨年9月の初戦では激闘を判定で制し返り討ちを狙うリナレスと、雪辱と王座奪回を狙うクロラ。マンチェスター・アリーナではどんな戦いが展開されたのか。

〇ホルヘ・リナレス(帝拳)
 12回判定(3対0)
×アンソニー・クロラ(英) 
 
上下に弾むようにリズムを刻むクロラに対しリナレスは動きながら左ジャブで探りを入れる。2回になると大声援を背にクロラが前に出たが、有効打は皆無といえた。3回になるとリナレスも迎撃のペースを上げ、右アッパーも突き上げた。ガードを固めて前に出るクロラだが、その割に手数は多くなく、リナレスが巧みに迎え撃ったまま試合は進んでいった。6回、クロラは左目上をカット、鮮血を滴らせることになった。7回、リナレスはクロラが接近してきた際に左アッパーをヒット、ダウンを奪った。8回、手負いのクロラがボディブローを交えて反撃、リナレスはやや受けにまわることになった。これを機にリナレスが相手の正面に立つ場面が目立ち始めたが、9回には右のカウンターを一閃、クロラを下がらせた。終盤もクロラは前に出続けたが、リナレスが主導権を渡すことはなかった。採点はジャッジ三者とも118対109と大差がついた。リング上でインタビューを受けたリナレスは「ふたりとも全力を尽くして戦った。前回の3倍は頑張った。クロラはハートの強い選手」と相手を称え、今後については「ミゲール・ガルシア(WBC王者)、ワシル・ロマチェンコ(WBOスーパーフェザー級王者)、最高の相手と米国で戦いたい」と答えた。45戦42勝(27KO)3敗、返り咲きに失敗したクロラは40戦31勝(13KO)6敗3分。「リナレスは本当に強い。言い訳はない。力が及ばなかった」と完敗を認めた。

 セミではWBO(世界ボクシング機構)、WBCミドル級13位のブライアン・ローズ(英)対WBA8位のジャック・アーンフィールド(英)の世界ランカー対決が行われ、アーンフィールドが3対0の12回判定勝ちを収めた。身長とリーチに恵まれたアーンフィールドが3回から左ジャブ、右ストレートで圧力をかけ、ローズがカウンター・アタックを狙う展開に終始、やや噛み合わせの甘いまま12回が終了した。採点は115対113(二者)、116対112だった。WBAインターナショナル王座の初防衛を果たしたアーンフィールドは26戦24勝(6KO)2敗、ローズは35戦29勝(8KO)5敗1分。

 この日のアンダーカードにはWBCスーパーフェザー級14位のマーティン・ウォード(英)が登場、マクシー・ヒューズ(英)に12回判定勝ちを収めた。116対112、116対113、118対111のスコアで英国およびWBCインターナショナル・スーパーフェザー級王座を防衛したウォードは19戦17勝(8KO)2分。ヒューズは21戦16勝(2KO)3敗2分。

 同じく前座に出場した12年ロンドン五輪女子ライト級金メダリスト、ケイティ―・テイラー(アイルランド)のプロ4戦目、対ミレナ・コレバ(ブルガリア)は、7回にダウンを奪ったテイラーが8回判定勝ちを収めた。スピードとスキルで初回から圧倒したテイラーは7回、左フックでダメージを与えたあと右でダウンを奪ったが詰め切れなかった。主審から80対72の採点で支持されたテイラーは4戦全勝(2KO)。次は4月29日、アンソニー・ジョシュア(英)対ウラジミール・クリチコ(ウクライナ)のIBF世界ヘビー級タイトルマッチの前座に出場することになっている。コレバは18戦9勝(3KO)8敗1分。

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